昭和文学史試論
ありもしない臍を探す
著:鳥居 邦朗
紙版
内容紹介
昭和十年代から第三の新人へと連なる文学史試論
目次
文学史私見 昭和文学史試論─ありもしない臍を探す
昭和十年代作家の動向
散文におけるフレームの問題
〈私研究〉は不要か
大正~昭和作家の自意識をめぐって─芥川・春夫・横光
芥川龍之介と佐藤春夫
世外人佐藤春夫と近代日本
『文芸時代』における文体意識
芥川の語り
下人は盗人になれなかった─『羅生門』小論
横光利一『紋章』─山下久内の自意識
戦前から戦後へ─私小説的意識の系譜
戦前私小説との連続と断絶
戦後における私小説的意識─『死の棘』を中心に
『死の棘』島尾敏雄
三島由紀夫と中世
戦後文学における「第三の新人」の位置
吉行淳之介における戦後
吉行淳之介と第三の新人
安岡章太郎と太宰治
『私説聊斎志異』
太宰治の方法と意識
『人間失格』を軸として
太宰治論
『逆行』の表現
前衛としての太宰治
迷走の四十年
日本的近代と小説(あとがきに代えて)