出版書誌データベース

会社法は分量が多く複雑で、緻密な理論の下に成り立っている。そして、社会経済や社会活動を理解するための基本的知識ではあるものの、わかりにくい法分野である。本書は、実際に争われた「判例」を通して読者に関心を持ってもらえるよう工夫、ていねいな説明により「わかりやすさ」を追求して編まれている。会社間連携や会社の海外進出などにも触れ、実務に携わる人にも配慮、「むずかしい」会社法を「やさしく」「興味深く」、会社法の基本を身につけ、自ら問題解決できることを目指す

１章：会社と基本的意義――会社とは何か
２章：会社設立手続と法的手続の要求――営利企業の形成はどのように行われるか
３章：株式の概念とシステム――株式とは何か、どのように取得・取引され、規制されるか
４章：種類株式による会社支配と事業承継――会社支配のさまざまな方法と事業継承とは
５章：株主の権利義務と株主行動――株主権とは何か、株主は権利をどのように行使するのか
６章：会社機関の選択と運営システム――会社はどのように組織され、株主はどのように経営に参加するか？
７章：株主総会の運営をめぐる訴訟――瑕疵ある株主総会決議は有効か
８章：会社機関の意思決定・監督――株式会社の業務運営と監督はどのように行われるか
９章：会社機関の構成員――会社の監査機関と新たなガバナンスシステムとは
10章：企業会計と会計帳簿――企業会計のルールとは
11章：会社の資金調達――企業はどのように資金を調達するのか
12章：ホールディングシステムと会社間連携――新たな会社の形態、その特徴は何か
13章：企業組織再編――企業再編と利害関係人の利益をどのように保障するか
14章：会社の倒産と再生――倒産とは何か
15章：会社訴訟・罰則――会社における法的安定性の確保と会社運営の規制とは何か
16章：会社の海外進出と法的問題――進出の方法と合弁企業の特徴とは

監：西脇　敏男
元・龍谷大学法科大学院教授。法学博士。主著に『会社法要論』『コーポレート・ガバナンスの多面的研究』など

編著：永田　均
国士舘大学大学院法学研究科教授。東京簡易裁判所司法委員・民事調停委員。主著に『企業法研究Ⅰ――企業構造と病理』『企業行動と現代消費者法のシステム』など