近松浄瑠璃の成立
著:大橋 正鋭
紙版
内容紹介
天理大学附属天理図書館の豊富な蔵書に接した著者が、浄瑠璃本の出版過程に於ける近松の関わりから、座付作者としての近松論を構築。近世演劇史の画期を示す重要資料を影印・翻刻にて紹介。
目次
第1部 作者近松
作者近松門左衛門の生涯
芝居作者への歩み
近松と「三槐九卿」
「作者 近松門左衛門」推考
近松の後悔―一番の瑾今聞くに汗をながす―
コラム『曾根崎心中』―大坂へ―
第2部 近松浄瑠璃
茨木屋幸斎一件と海音・近松
─『山桝太夫葭原雀』と『傾城酒呑童子』の上演をめぐって─
『日本西王母』をめぐる問題 ―改作と改版―
『信州川中島合戦』―勘介の母の死―
近松世話浄瑠璃における改作について
近松門左衛門と「世界」
『浄瑠璃文句評註難波土産』成立存疑
コラム『女殺油地獄』をめぐって
資料紹介
「『国性爺大明丸』近松序」
『曾根崎心中』絵入り十四行本