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史料纂集 古記録編 188

迎陽記 2

著:小川 剛生

紙版

内容紹介

菅原氏の儒者である東坊城秀長(1338-1411)の日記。秀長は、参議長綱の子、為長の五代の孫にあたる。文書博士、式部大輔などを歴任し、正二位参議に昇った。北朝の、後円融、後小松両天皇の侍読を務め、六度の年号勘申に参与するなど、当代を代表する学者として活躍した。さらには、二条良基の家礼であり、足利義満にも重用され、公武の機密をよく知る立場にあった。秀長は、また一条兼良の外祖父にあたる。
「迎陽」は、秀長の号。記録の乏しい南北長期における根本史料のひとつ。『大日本史料』には、ごく一部の記事のみが分載されているだけで、長らく未刊のままであった。また、諸本・記事の残存状況も明らかではなく、その利用も困難であった。

本冊には、改元・即位・諒闇・懺法講などの儀式記事を抄出して成立した別記を、それぞれ最善本を底本として収録した。秀長の一族は六位蔵人または内侍として宮中に祗候する者が多く、儀式の記事を通して、北朝天皇周辺の知られざる事実が明らかになる。さらに足利義満の命で記した2編の記録、相国寺供養記と北山院入内記を、新たに本文を校訂して収めた。

目次

別記(改元・即位・諒闇・懺法講)
解題
菅原氏系図
正誤表
索引

著者略歴

著:小川 剛生
慶應義塾大学教授

ISBN:9784840651882
出版社:八木書店
判型:210x148mm
ページ数:312ページ
定価:14000円(本体)
発行年月日:2016年12月
発売日:2016年12月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ