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なにわ塾叢書 79

生命の化学 完結

なにわの科学の伝統

講話:芝 哲夫
編:大阪府「なにわ塾」

紙版

内容紹介

化学と生命科学の境界領域で多くの功績を残し、なにわ科学史にも造形深い大阪大学名誉教授が語る。

目次

まえがき

第一回講座 なにわの科学の伝統
大阪科学史との出合い
地動説を知った最初の日本人
麻田剛立とその弟子たち
大阪蘭学の創始者・橋本宗吉
日本独自の医学を開いた先駆者たち
丈夫終身の業、必ず現今の時に決す
近代医学への扉を開いた緒方洪庵
種痘の導入に力を注ぐ
緒方洪庵の門人たち
舎密局の開校とハラタマ
舎密局で学んだ人たち
大阪の発展に尽くしたオランダ人たち

第二回講座 生命を支えるタンパク質とペプチドの化学
はじめに
タンパク質が生まれる巧妙な仕組み
アミノ酸からタンパク質へ
左手型アミノ酸・右手型アミノ酸
名子役ペプチドとの出合い
環状腺ホルモン・チロキシンの化学
チーズの抗腐敗物質ナイシンの研究
オワンクラゲの発光タンパク質
ナトリウム・チャンネルについて
鎌状赤血球悪性貧血症の原因
プリオンタンパク質について
塾生の質問に答えて

第三回講座 細菌と人間との新しい関係
ヨーロッパ全土を席巻したペスト
ペストが大流行した本当の理由
重要な病原菌の発見とその背景
化学療法剤の登場
天下の霊薬ペニシリンの誕生
メチシリンに抵抗するブドウ球菌
ペニシリンの抗菌作用とは
細菌細胞壁の研究に取り組んで
免疫力上昇による病気療養の道
内毒素エンドキシン本体の解明
生命科学の先端に関わる化学
塾生の質問に答えて

第四回講座 生きるために大切な化学
多方面に活用されるDNA検査
遺伝子組み換え食品の誕生
発展する遺伝子組み換え技術
国際ヒトゲノム計画の進展
ポスト・ゲノム時代の行方
DDTはなぜ危険なのか
ダイオキシンとその毒性
ダイオキシンの本当の怖さ
ガンの自然史について
ガン発生の原因
ガンと共に生きる

講師略年譜
塾生名簿
あとがき

著者略歴

講話:芝 哲夫
1924年、広島県生まれ。49年、大阪大学院理学研究科修了。米国NIH客員研究員を経て大阪大学理学部教授。
化学と生物学・医学の境界を開拓する研究領域を開き、世界をリードする。一方、科学史についての調査・研究も行い、適塾の保存や日蘭交流にも貢献。
日本化学会賞、フォガティスカラー、ハラタマ賞など受賞。大阪大学名誉教授、(財)蛋白質研究奨励会ペプチド研究所所長、適塾記念会理事、日本ペプチド学会名誉会員など。
著書に『立体化学』『長寿の科学』『化学物語25講』など多数。

ISBN:9784833901796
出版社:ブレーンセンター
判型:新書
ページ数:214ページ
定価:680円(本体)
発行年月日:2001年11月
発売日:2001年11月07日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PSB