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契丹仏教史の研究

著:藤原 崇人

紙版

内容紹介

10~12世紀にかけて北アジアに君臨した草原の王国、契丹。わずかに遺された文献史料や最新の発掘成果を駆使し、契丹と仏教との関わりを解明。アジア史の間隙を埋める意欲的研究!

目次

序論
I  問題の所在
Ⅱ 研究史
Ⅲ 研究の視座と方法
Ⅳ 構成

第1章 契丹帝后の崇仏の場 興宗朝における慶州の位相
 はじめに
  I  慶州白塔発現の文字史料
 Ⅱ 慶州における僧録司の存在
 Ⅲ 契丹僧官の設置箇所とその基準 
 Ⅳ 慶州白塔の建立と章聖皇太后
  (1)白塔建立事業に見る慶州と興宗只骨政権
  (2)興宗朝における章聖皇太后の立場
 V 慶州僧録司設置の背景
  (1)聖宗追善の場としての慶州
  (2)捺鉢の拠点としての慶州
 小結

第2章 契丹皇帝と学僧 道宗朝の学僧鮮演とその著作をめぐって
 はじめに
  I  「鮮演墓碑」について
 Ⅱ 鮮演とその周辺
 Ⅲ 学僧と捺鉢
 Ⅳ 鮮演の著作と高麗義天
 小結
 〔附〕鮮演墓碑

第3章 契丹皇帝と菩薩戒 菩薩皇帝としての道宗
 はじめに
  I  契丹後期における菩薩戒認識
 Ⅱ 内殿懺悔主
  (1)内殿懺悔主の任用僧
  (2)内殿懺悔主の創置意図とその位置付け
 Ⅲ 御製『発菩提心戒本』
 Ⅳ 内殿における伝戒の意義
 小結

第4章 契丹の授戒儀と不空系密教
 はじめに
  I  契丹の授戒儀
  (1)雲居寺志仙記『発菩提心戒一本』(志仙本)
  (2)志仙本と『発菩提心戒本』
  (3)仏宮寺木塔発現『受戒発願文』(仏宮寺本)
 Ⅱ 志仙本・仏宮寺本と不空訳『受菩提心戒儀』
 小結

第5章 契丹仏塔に見える密教的様相 朝陽北塔の発現文物より
 はじめに
  I  北塔の概要
 Ⅱ 重熙年間における北塔の修復と仁寿舎利塔
  (1)北塔修復の体制
  (2)覇州官民の北塔に対する認識
 Ⅲ 地宮奉納石経幢と慈賢の訳出陀羅尼
  (1)地宮奉納石経幢の概要
  (2)石経幢上の慈賢訳出陀羅尼
 Ⅳ 地宮奉納石経幢の幢座浮雕
 小結

第6章 立体曼荼羅としての契丹仏塔
 はじめに
  I  中京大塔の概要
 Ⅱ 中京大塔初層壁面の尊像
  (1)主尊坐像
  (2)脇侍立像
 Ⅲ 契丹の過去七仏と八大菩薩曼荼羅
 Ⅳ 中京大塔初層壁面の語るもの 結びにかえて

結論

初出一覧
史料・文献一覧
あとがき
索引

ISBN:9784831873880
出版社:法藏館
判型:A5
ページ数:250ページ
定価:7000円(本体)
発行年月日:2015年02月
発売日:2015年03月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRF
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:QRAX