出版書誌データベース

浄土教の根本経典『大無量寿経』は、平安時代よりこのかた、日本人の救いのよりどころであった。作家による流麗な現代語訳と、仏教学者の確かな解説によるわかり易い入門書が新装版にて復刊。

他力本願―大無量寿経―
一　他力への道
二　大無量寿経の構成と内容
三　現代語訳に就いて
国訳大無量寿経

大無量寿経入門
一　大無量寿経が成立した大体の年代
二　阿弥陀仏信仰の起原
三　釈迦牟尼仏と阿弥陀仏―阿弥陀仏の歴史性について―
四　大無量寿経が結集せられねばならなかった歴史的事情
五　原典と訳本
六　阿弥陀仏信仰流行の梗概
七　大無量寿経の研究註釈書

著：石上 玄一郎
小説家。実存思想や仏教思想への関心が深く、その影響を受けた独自の作風を展開した。 1910年、北海道札幌市生まれ 1930年、旧制弘前高等学校文科中退。 1939年、『針』で文壇デビュー。後に『精神病学教室』を発表し作家としての地位を確立。 1956年、大阪成蹊女子短期大学教授に就任。 2009年10月没。 主著 『絵姿』（中央公論社）『精神病学教室』（中央公論社のちレグルス文庫）等、他多数。

著：結城 令聞
仏教学者。博士。 1902年、兵庫県姫路市に生まれる 1927年、東京帝国大学文学部印度哲学科卒 東京大学教授、京都女子大学教授及び学長を歴任。 1992年8月没 主著 『唯識の思想と歴史』（大法輪閣）、『人間性の研究』（北方出版社）、『世親唯識の研究』上・下、『唯識典籍志』、『唯識三十頌　仏典講座』（いずれも大蔵出版）等、他多数。