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正信偈入門

新装版

著:早島 鏡正

紙版

内容紹介

親鸞が浄土真宗の教えを120句にまとめた「正信念仏偈」について、幅広い仏教研究の成果をもつ著者が読み解き、その肝要を解り易く説く。

本書の前半は詳細な語註が付された「正信念仏偈」の現代語訳であり、後半の「親鸞の世界」は著者の真宗理解をまとめたものとなっている。

浄土真宗の入門書として必携の1冊が、新装版として復刊。

目次

Ⅰ「正信念仏偈」「念仏を正信する(人びとをたたえる)偈」
一 依経段
(一)帰敬偈
(二)二尊をたたえる
1 弥陀のこころ
2 釈尊のすすめ
二 依釈段
(一)七高僧を貫くもの
(二)七高僧をたたえる
1 龍樹菩薩
2 天神菩薩
3 曇鸞大師
4 道綽禅師
5 善導大師
6 源信和尚
7 源空上人
(三)七高僧を仰ぐ
Ⅱ 親鸞の世界
 一 「真実」の世界
(一)はじめに
(二)本願海と群生海
 二 「正信念仏偈」とは
(一)「道」体系としての浄土教
(二)「念仏」と念仏者
(三)「正信念仏偈」の位置
(四)自利・利他の完成者
 三 仏智に生きる
(一)人生の目的
(二)正法に住する仏たち
(三)自利・利他の完成者を目指して
(四)仏心と相応せん
 四 信心によるさとり
(一)大乗菩薩道と浄土教
(二)現生における定聚不退転
(三)現益と当益
(四)浄土の戸籍入り
 五 一心一向の往生道
(一)曇鸞の影響
(二)氷上燃火の喩え
(三)他力というは如来の本願力なり
(四)畢竟依の浄土
 六 時機相応の教え
(一)ただ浄土の一門あり
(二)仏教概論としての『安楽集』
(三)多少にももうあいがたし
 七 称名念仏
(一)独り仏の正意を明かせり
(二)南無阿弥陀仏のこころ
(三)二河白道の譬え
(四)機の深信・法の深信
 八 極重悪人
(一)『往生要集』のねらい
(二)信心のあさきをなげく
(三)無他方便の悪人
(四)無根の信
 九 よき人の仰せ
(一)ただ念仏して
(二)『選択集』と親鸞の引用態度
(三)愚者なりて往生す
(四)念仏の人生
 十 真の仏弟子
(一)和国の教主聖徳皇
(二)業の相続者から法の相続者へ
(三)求道者親鸞
(四)倶会一処の願い
 十一 自然法爾の世界
(一)自然法爾ということ
(二)善鸞義絶に思う
(三)弟子一人ももたず候
(四)おかげさまの生活
十二 生死を超える
(一)現実人生に働く仏智
(二)願われて生きる
(三)「現生利益和讃」のこころ
(四)三願転入ということ

あとがき

著者略歴

著:早島 鏡正
1922年、北海道に生まれる。 1947年、東京帝国大学文学部印度哲学梵文学科卒業。 東洋大学助教授、東京大学助教授、東京大学教授。 東京大学名誉教授。文学博士。 浄土真宗本願寺派宣正寺の住職を勤め、幅広く布教活動を行う。 2000年、逝去。 著訳書 『初期仏教と社会生活』(岩波書店)、『ミリンダ王の問い』(共訳、平凡社)、『浄土三部経』(共訳、岩波文庫)、『親鸞入門』(講談社)、『ゴータマ・ブッダ』(講談社)、『大無量寿経の現代的意義』(本願寺出版社)ほか多数。 早島鏡正著作集全15巻(世界聖典刊行協会)

ISBN:9784831865694
出版社:法藏館
判型:4-6
ページ数:171ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2019年08月
発売日:2019年08月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRFB