出版書誌データベース

宝塚少女歌劇の創設者・小林一三が夢見た国民劇の実相。東京進出から日比谷・有楽町アミューズメントセンター化構想、東宝設立まで。

1.宝塚少女歌劇の初舞台
宝塚パラダイス劇場／プール劇場／各地での公演／宝塚歌劇男子部
2.雲井浪子の結婚
坪内士行と雲井浪子／舞台人の浪子
3.宝塚少女歌劇の帝国劇場への出演
宝塚少女歌劇の人気／帝国劇場への進出計画／帝国劇場上演の賛否／宝塚少女歌劇の東京での歓迎ぶり
4.はなやかな少女歌劇団
宝塚少女歌劇の東京公演の人気／宝塚少女の人気投票／東京少女歌劇団の盛衰
5.宝塚少女歌劇の編成　
公会堂劇場の出現／宝塚少女歌劇の評判
6.松竹との競合
松竹の浪花座での宝塚少女歌劇／松竹少女歌劇団／中座改築の波紋／松竹の宝塚への挑戦／新しい演劇の創出へ
7.大劇場の建設
宝塚少女歌劇の東京公演／多角的な劇場経営／大劇場論／菊五郎の四千人劇場初興行　宝塚を多様な劇場街へ／宝塚大劇場での海外劇団公演
8.新しい演劇への挑戦
宝塚国民座の結成／小林一三の描く「宝塚国民座」
9.日比谷アミューズメントセンターの構想
小林一三の東京電燈入り／東京宝塚歌劇場の地鎮祭／東京宝塚劇場のオープン／日比谷界隈の劇場争い
10.日比谷の演劇世界
昭和九年新春の三館競演／小林一三の劇場街の夢／東宝の宣伝攻勢
11.東宝の演劇映画への歩み
東京宝塚劇場の経営／東宝劇団の発足／日比谷映画劇場と有楽座の開幕／花柳界との対立
12.演劇世界の拡大
東宝の浅草計画／東宝の日本劇場・帝国劇場の獲得
13.東宝の映画界入り
東宝の映画製作／戦後の東宝復活

著：伊井　春樹
1941年愛媛県生。広島大学大学院博士課程、文学博士。大阪大学大学院教授、国文学研究資料館長、阪急文化財団理事・館長を経て、現在は大阪大学名誉教授、愛媛県歴史文化博物館名誉館長等。
主著：『源氏物語注釈史の研究』(1980年、桜楓社)、『ゴードンスミスの見た明治の日本』(2007年、角川学芸出版)、『源氏物語を読み解く100問』(2008年、ＮＨＫ出版)、『小林一三の知的冒険』(2015年、本阿弥書店)、『大沢本源氏物語の伝来と本文の読みの世界』(2016年、おうふう)、『小林一三は宝塚少女歌劇にどのような夢を託したのか』(2017年、ミネルヴァ書房)、『光源氏の運命物語』(2018年、笠間書院)等多数。