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ツキノワグマのすべて

森と生きる。

著:小池 伸介
写真:澤井 俊彦

紙版

内容紹介

クマに襲われない一番の方法はクマを知ることだ。
最新データが解き明かすツキノワグマの真の姿。

日本の森に暮らすツキノワグマの知られざる生態に、迫力の生態写真と最新の研究が迫る。骨格・五感・形態など身体能力、何を食べ、どこで寝て、1 日・1 年をどのように過ごすのかといった生態を、誰も見たことがない生態写真と共に解説。足跡やフン、食痕、冬眠穴など、森の中で見つかるフィールドサインも多数収録。

知っていますか?
 ①ツキノワグマは、食べるために人を襲うことはありません。
 ②春、冬眠から目覚めたばかりのツキノワグマは、森の中を半分眠りながら歩き回ります。
 ③ツキノワグマは、数キロ先のにおいまで嗅ぎ取ることができます。
 ④ツキノワグマは、主に日中に活動する、昼行性の動物です。
 ⑤ツキノワグマは、多いときには1日にドングリを3,000〜4,000粒も食べます。

・ふだん目にする機会がほとんどない、森で暮らすツキノワグマの貴重な生態写真を多数収録。写真担当の澤井俊彦氏は、ツキノワグマの一連の生態写真で山岳写真、自然写真の登竜門と言われる田淵行男賞を受賞。

・ツキノワグマ研究の第一線で活躍する研究者が、最新の研究成果を資料的価値の高い写真を豊富に使って解説。著者の小池伸介氏は、ツキノワグマの研究で「日本生態学会宮地賞」「野生生物保護学会学術賞」「日本哺乳類学会論文賞」などを受賞。

目次

ツキノワグマの暮らす森
Part 1 ツキノワグマの身体
 ツキノワグマの形態
 ツキノワグマの五感
 ツキノワグマの骨格
 ずらり!月ノ輪比べ

Part 2 ツキノワグマの生活
 ツキノワグマの一生
 ツキノワグマの一年
 ツキノワグマの一日
 ツキノワグマの食生活
 ツキノワグマの移動能力
 ツキノワグマの子別れ
 ツキノワグマが見ている日本の森
 
Part 3 ツキノワグマのフィールドサイン
 足跡
 フン
 食痕
 休息場所
 樹皮はぎ
 爪痕が残る樹木図鑑
 冬眠穴

Part 4 ツキノワグマがわかる! Q & A
 Q.1 ツキノワグマは世界のどこにいる?
 Q.2 ツキノワグマはいつ、どこからきたの?
 Q.3 ツキノワグマに天敵はいるの?
 Q.4 ツキノワグマはどれくらいのスピードで走ることができるの?
 Q.5 なぜ、ツキノワグマは人を襲うことがあるの?
 Q.6 ツキノワグマの放射性物質汚染とは?
 Q.7 ツキノワグマはいつごろから大人(性成熟)の仲間入りをするの?
 Q.8 冬眠中に筋力は落ちないの?
 Q.9 冬眠中に骨粗鬆症にならないの?
 Q.10 着床遅延ってなんのこと?
 Q.11 四国のツキノワグマは絶滅の危機にある?
 Q.12 日本にはツキノワグマは何頭いるの?
 Q.13 ツキノワグマは何歳まで生きるの?
 Q.14 ツキノワグマの心拍数の季節変化とは?
 Q.15 ツキノワグマはどれくらい食べるの?
 Q.16 ツキノワグマの死因は?
 Q.17 ツキノワグマの祖先とは?
 Q.18 世界にはほかにどんなクマがいるの?

コラム
ツキノワグマの背こすり

用語の解説
クマ(特にツキノワグマ)のことを知りたい人ための参考文献
あとがき

著者略歴

著:小池 伸介
1979年、名古屋市生まれ。博士(農学)。現在、東京農工大学大学院農学研究院准教授。専門は生態学、主な研究対象は、森林生態系における植物―動物間の生物間相互作用、ツキノワグマの生物学など。現在は、東京都奥多摩、栃木県、群馬県の足尾・日光山地においてツキノワグマの生態や森林での生き物同士の関係を研究している。著書に『クマが樹に登ると』(東海大学出版部)、『わたしのクマ研究』(さ・え・ら書房)など。
写真:澤井 俊彦
東京都生まれ。1980 年から北アルプス地域でコダクロームフィルムによる撮影を始め、現在は『季の肖像』『森の肖像』『山の肖像』の3つを柱にして日本の山を撮る。2016 年、第5 回田淵行男賞受賞。

ISBN:9784829972328
出版社:文一総合出版
判型:A5
ページ数:128ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2020年04月
発売日:2020年04月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PSVM