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なぜ女系天皇で日本が滅ぶのか

著:門田 隆将
著:竹田 恒泰

紙版

内容紹介

本書の構成は各章問題提起から始まり、討論に進む。

男女平等という現代的価値観ではなくなぜ「男系」が重要なのかを、
天皇と国民を結ぶ三つの縁、「治縁」「心縁」「血縁」から紐解く(第一章)。
その男系を維持するためのベストな案として巷間に流布している「復帰案」よりも
ずっとハードルが低い「養子案」を提言(第二章)。
しかしそれを潰したのが「天皇が女系のご意思」とデマを流した漆間巌官房副長官と
「保守派」の学者たちだったという意外な事実も明らかになる(第三章)。

女系に賛成しだした共産党の深謀遠慮(第四章)、
「正義感」から伝統否定に動く官僚機構と「ふわっとした民意」の暴走(第五章)、
「八月革命説」に呪縛され続ける東大法学部(第六章)など
危険な「敵」が幾層にもわたって日本に巣食っている惨状を示す。

また、敗戦時に孤独な決断を下した昭和天皇(第七章)や
「三皇族派遣」といった終戦秘話(第八章)も紹介している。
報じられない天皇陛下の日常や宮中祭祀の過酷さを知れば
おのずと頭が下がるだろう(第九章)。

エピローグでは反皇室との戦いの最前線である「皇女制度」に警鐘を鳴らす。
半世紀を見据えたこの闘争に勝つためには若い世代の教育こそが要であり、
そのために竹田氏は「レベルの高い新しい歴史教科書」をつくっているという。
皇位継承問題への疑問をすべて解消し、
日本人一人ひとりの問題であることに気づかせてくれる1冊。

目次

第一章 なぜ男系が重要なのか
【問題提起】 天皇と国民を結ぶ三つの「縁」 竹田恒泰
 ●男系を「差別的」で「時代遅れ」と批判
 ●「治縁」「心縁」「血縁」
 ●天皇を中心として日本人の血統が再統合

 ■男系が独裁者の皇位簒奪を防いだ
 ■守るべきは天皇の「正統性」
 ■“中国系” “韓国系”の天皇が誕生⁉
 ■世界が賞賛した即位礼を貶める反日メディア
 ■男系は「女性差別」ではなく「男性排除」

第二章 「養子案」こそベスト
【問題提起】 旧皇族「復帰案」と「養子案」 竹田恒泰
 ●養子候補は二〇名もいる
 ●「復帰案」にこだわる保守系学者の私心
 ●皇統最大の危機も宮家で解決

 ■現皇室との血が一番近い東久邇宮家
 ■河野太郎氏は女系論者
 ■やり手だった光格天皇と継体天皇

第三章 まぼろしとなった「養子案」
【問題提起】 天皇を政治利用する人たち 竹田恒泰
 ●デマだった「天皇陛下のご意思は女系天皇」
 ●安倍政権が皇室典範改正をできなかったなぞ

 ■共産党が女系天皇を推す深謀遠慮
 ■旧皇族はベビーブーム
 ■知られざる旧皇族の覚悟

第四章 女系天皇で皇統断絶をもくろむ勢力
【問題提起】 天皇制打倒に燃える共産党の執念 門田隆将
 ●共産党は敗北したのか?
 ●女系天皇の支柱「奥平理論」
 ●印象操作で徒党を組むマスコミ

 ■女性天皇と女系天皇を区別できる人は少ない
 ■「平成の和気清麻呂」を狙う高森明勅氏
 ■読売新聞でさえ女系容認
 ■「男女同権」というやっかいな風潮
 ■男系・女系には絶対言及しない天皇陛下
 ■女系の何が問題かを簡単に説明する方法

第五章 もっと恐ろしい敵がいる
【問題提起】 戦後日本の病理 竹田恒泰
 ●女性・女系天皇の仕掛人・古川貞次郎氏
 ●巧妙なタイミングで出された「女性宮家」案
 ●皇室伝統を軽視する「藩屏」

 ■一番怖いのは「正義感」からの伝統否定
 ■実は大きな権力を持つ官房副長官
 ■誰が官僚機構を支配しているのか
 ■「男系? 馬鹿じゃないの」がテレビ番組の空気感
 ■旧皇族復活に賛成してくれた三笠宮寬仁親王殿下

第六章 「八月革命説」というフィクション
【問題提起】 皇室軽視の元凶は東大法学部 竹田恒泰
 ●戦前と戦後の歴史を断絶した宮澤俊義・東大教授
 ●諸悪の根源「八月革命説」を打破する意義

 ■宮澤説と対決した京大・佐々木惣一博士
 ■戦後を呪縛するWGIP
 ■憲法制定をめぐりGHQと戦っていた日本政府
 ■拒否できなかった「マッカーサー三原則」
 ■ドイツと何が違うのか

第七章 マッカーサー元帥は天皇に敬服した
【問題提起】 昭和天皇の孤独な戦い 門田隆将
 ●敗戦時に自らの身を顧みず
 ●受け継がれ続けている天皇の務め

 ■九割以上の国民が皇室を支持
 ■天皇がいたからうまくいった占領政策
 ■歴代天皇が体現された「知らす」という統治
 ■天皇と国民の紐帯を示す「大御宝」

第八章 天皇の大御心とは何か
【問題提起】 「三皇族派遣」という終戦秘話 門田隆将
 ●昭和天皇が最後に頼った身内たち
 ●命懸けだった任務

 ■「大御心」を理解した根本博・陸軍中将
 ■国体を守った木戸幸一内大臣

第九章 天皇の祈りと祭祀
【問題提起】 三種の神器で結ばれた伝統 竹田恒泰
 ●八咫鏡を祀る伊勢神宮
 ●昭和天皇の祭祀を受け継ぐ上皇陛下の努力

 ■宮中祭祀の神髄
 ■超多忙な天皇陛下の日常
 ■神武天皇の「建国の詔」が示す精神性
 ■友好的に進んだ「神武東征」
 ■歴史の端境期に天皇に集中する政治権力
 ■外圧も利用する反日勢力との戦い

エピローグ 本当に怖い皇女制度
 保守も推す「皇女制度」の危険性
 今にも女系になびきかねない自民党
 レベルの高い新しい歴史教科書で対抗
 次の検定が勝負
 四十年先を見据えた闘争で勝つために

著者略歴

著:門田 隆将
作家、ジャーナリスト。
1958 年高知県生まれ。中央大学法学部卒業後、新潮社に入社。『週刊新潮』編集部に配属、記者、デスク、次長、副部長を経て、2008 年4 月に独立。
『この命、義に捧ぐ—台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡』(集英社、後に角川文庫)で第19 回山本七平賞受賞。
主な著書に『死の淵を見た男—吉田昌郎と福島第一原発』(角川文庫)、『オウム死刑囚 魂の遍歴—井上嘉浩 すべての罪はわが身にあり』『日本、遥かなり—エルトゥールルの「奇跡」と邦人救出の「迷走」』(以上、PHP研究所)、『なぜ君は絶望と闘えたのか—本村洋の3300 日』(新潮文庫)、『甲子園への遺言』(講談社文庫)、『汝、ふたつの故国に殉ず』(KADOKAWA)、『新聞という病』『疫病2020』(以上、産経新聞出版)など多数。
著:竹田 恒泰
昭和50 年(1975)、旧皇族・竹田家に生まれる。明治天皇の玄孫に当たる。慶應義塾大学法学部法律学科卒業。専門は憲法学・史学。作家。
平成18 年(2006)に著書『語られなかった皇族たちの真実』(小学館)で第15 回山本七平賞を受賞。
著書はほかに『天皇の国史』(PHP研究所)『日本はなぜ世界でいちばん人気があるのか』『日本人はなぜ日本のことを知らないのか』『日本人 はいつ日本が好きになったのか』『日本人が一生使える勉強法』『アメリカの戦争責任』『天皇は本当にただの象徴に堕ちたのか』『日本の民主主義はなぜ世界一長く続いているのか』(以上、PHP新書)、『現代語古事記』(学研プラス)など多数ある。

ISBN:9784828422916
出版社:ビジネス社
判型:4-6
ページ数:264ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2021年06月
発売日:2021年06月23日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WQY