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二重スリット実験

量子世界の実在に、どこまで迫れるか

著:アニル・アナンサスワーミー
訳:藤田貢崇

紙版

内容紹介

エレガントな実験で、愉しむ量子力学

電子や光子などの小さな粒子は、二つのスリット(穴)を《同時に》通り抜けているように見える――
物理学者たちを悩ませ続ける量子のふるまいは、どのように明らかにされ、どんな研究が行われているのか? 
アインシュタインの思考実験から、現代の技術で改良を重ねた進化版まで、量子力学を発展させたさまざまな二重スリット実験を通して、隠れた世界の根源をあぶり出す。

目次

第1章 二つ穴の実験について―リチャード・ファインマン、核心部の謎を説明する
第2章 「存在する」とはどういうことか?―実在へ向かう道《コペンハーゲン発・ブリュッセル行き》
第3章 実在と認識のあいだ―二重スリットを通す、光子一つひとつ
第4章 神聖なる記述より―不気味な遠隔作用についての啓示
第5章 消すべきか、消さざるべきか―山頂での実験が導く
第6章 ボーミアン・ラプソディー―明確なかたちで進化していく明確な実在論
第7章 重力は量子の猫を殺すか?―時空を系に追加した場合
第8章 醜い傷を癒す―多世界解釈という薬

著者略歴

著:アニル・アナンサスワーミー
サイエンスライター。MITナイト・サイエンス・ジャーナリズム・フェロー(2019~20年)。ニューサイエンティスト誌、サイエンティフィック・アメリカン誌、ネイチャー誌、ウォールストリート・ジャーナル紙など多数の雑誌・新聞に寄稿している。著書に『私はすでに死んでいる』(紀伊國屋書店)、『宇宙を解く壮大な10の実験』(河出書房新社)がある。本書は、「スミソニアン・フェイバリット・ブック2018」、「フォーブス2018ベストブック(天文・物理学・数学)」に選ばれた。
訳:藤田貢崇
法政大学経済学部教授。科学誌natureの翻訳者。科学を専門としない人たちに科学を正しく、わかりやすく伝えるための方法や、科学ジャーナリズムの研究を行なっている。NHKラジオ「子ども科学電話相談」の回答者としても活動している。訳書に『ブロックで学ぶ素粒子の世界』『物理学は世界をどこまで解明できるか』(以上、白揚社)、『見えない宇宙』(日経BP社)、著書に『NHKカルチャーラジオ 科学と人間 ミクロの窓から宇宙をさぐる』(NHK出版)、『朝日おとなの学びなおし! 137億年の宇宙論』(朝日新聞出版)がある。

ISBN:9784826902335
出版社:白揚社
判型:4-6
ページ数:328ページ
定価:2800円(本体)
発行年月日:2021年12月
発売日:2021年12月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PH