序文
略号一覧
本研究で用いた実験キット
第1章 はじめに
1.1 理論的背景:移動表現研究史
1.1.1 Talmyの類型論
1.1.2 松本の類型論
1.2 ケチュア語と移動表現
1.3 本書の構成
第2章 アヤクーチョ・ケチュア語
2.1 ケチュア語研究の概観
2.1.1 ケチュア語の社会的位置づけと歴史
2.1.2 ケチュア語の地域変種
2.1.3 アヤクーチョ・ケチュア語
2.1.4 ケチュア語文法研究
2.2 音韻論
2.2.1 音素目録
2.2.1.1 母音
2.2.1.2 子音
2.2.2 音節構造
2.2.3 アクセント
2.3 形態論
2.3.1 品詞分類
2.3.2 体言形態法
2.3.2.1 格標示
2.3.2.2 所有者の人称・数標示
2.3.2.3 数標示
2.3.2.4 体言派生接尾辞
2.3.3 用言形態法
2.3.3.1 人称・数標示
2.3.3.2 テンス
2.3.3.3 アスペクト
2.3.3.4 ヴォイス
2.3.3.5 方向接尾辞
2.3.3.6 交替指示
2.3.3.7 体言化接尾辞
2.3.3.8 体言・用言の形態法テンプレート
2.4 統語論
2.4.1 アラインメント
2.4.2 語順
2.4.2.1 基本語順
2.4.2.2 体言修飾
2.4.3 否定文・疑問文
2.4.3.1 否定文
2.4.3.2 疑問文
2.4.3.2.1 極性疑問文
2.4.3.2.2 疑問詞疑問文
2.4.4 従属節
2.4.4.1 交替指示による副詞従属節
2.4.4.2 体言化による従属節
2.4.4.2.1 体言化従属節の機能
2.4.4.2.2 体言化従属節の内の項標示
2.5 アヤクーチョ・ケチュア語における移動事象の表現手段
2.5.1 動詞による移動表現
2.5.1.1 主体移動表現で用いられる動詞
2.5.1.2 客体移動表現で用いられる動詞
2.5.1.3 抽象的放射表現で用いられる動詞
2.5.2 動詞接尾辞による移動表現
2.5.3 格接尾辞による移動表現
2.5.3.1 格接尾辞を伴う体言による経路表示
2.5.3.2 格接尾辞を伴う体言による直示表示
2.5.3.3 格接尾辞を伴う体言による使役手段表示
2.5.4 副詞による移動表現
2.6 結語
第3章 調査方法
3.1 フレームワーク
3.2 Motion Event Descriptions across Languages (MEDAL)プロジェクト
3.2.1 A実験
3.2.2 C実験
3.3 調査地と調査協力者
第4章 A実験:アヤクーチョ・ケチュア語の移動表現の全体的特徴
4.1 主体移動
4.1.1 結果の概観
4.1.1.1 構文の選択
4.1.1.2 経路、様態、直示の表示頻度
4.1.1.3 主要部が表現する意味
4.1.2 経路表示
4.1.2.1 経路の表示頻度
4.1.2.2 経路の表示手段
4.1.2.3 経路タイプごとの経路表示
4.1.2.3.1 経路タイプごとの経路表示手段
4.1.2.3.2 経路タイプごとの経路表示の頻度
4.1.2.3.3 経路タイプごとの経路表示パターン
4.1.2.4 様態・直示タイプごとの経路表示
4.1.3 様態表示
4.1.4 直示表示
4.2 客体移動
4.2.1 概観
4.2.1.1 構文の選択
4.2.1.2 移動を構成する概念の表示頻度
4.2.1.3 主要部が表現する意味
4.2.2 経路表示
4.2.2.1 経路の表示手段
4.2.2.2 経路の表示パターン
4.3 抽象的放射
4.3.1 経路表示
4.4 議論
4.4.1 アヤクーチョ・ケチュア語の移動表現の類型論的位置づけ
4.4.2 理論的示唆
第5章 C実験:経路タイプによる移動表現の多様性
5.1 単純経路局面場面
5.1.1 結果の概観
5.1.1.1 構文の選択
5.1.1.2 移動を構成する概念への言及頻度
5.1.1.3 経路の多重表示
5.1.1.4 主要部が表現する意味
5.1.1.5 経路の表示パターン
5.1.2 経路タイプによる経路表示の違い
5.1.2.1 経路タイプごとの経路表示手段
5.1.2.2 経路タイプごとの経路表示の頻度
5.1.2.3 経路タイプごとの経路表示パターン
5.2 複雑経路局面場面
5.2.1 構文の選択
5.2.2 移動を構成する概念に言及する回答の頻度
5.2.2.1 移動を構成する概念の表示頻度
5.2.2.2 経路の多重表示
5.2.3 主要部が表示する概念
5.2.4 経路表示のパターン
5.3 議論
5.3.1 アヤクーチョ・ケチュア語における経路タイプの類型
5.3.1.1 単純経路局面の類型:境界越えと上下の移動
5.3.1.2 単純経路局面と複雑経路局面の違いから見る経路タイプの類型
5.3.2 経路タイプの類型論におけるアヤクーチョ・ケチュア語の位置づけ
第6章 アヤクーチョ・ケチュア語の経路表示の個別言語的特徴
6.1 経路動詞
6.1.1 A実験主体移動場面における経路動詞の使用
6.1.2 C実験単純経路局面場面における経路動詞の使用
6.1.3 直示場面、様態場面ごとの経路動詞pasa「通る」の使用
6.1.3.1 様態場面ごとのpasa「通る」の使用
6.1.3.2 直示場面ごとのpasa「通る」の使用
6.2 名詞形態法
6.2.1 格接尾辞
6.2.1.1 A実験主体移動場面における格接尾辞の使用
6.2.2 C実験単純経路局面場面における格接尾辞の使用
6.2.3 位置名詞
6.2.3.1 A実験主体移動場面における位置名詞の使用
6.2.3.2 C実験単純経路局面場面における位置名詞の使用
6.3 動詞接尾辞
6.3.1 A実験主体移動場面における動詞接尾辞-ykuの使用
6.3.2 C実験単純経路局面場面における動詞接尾辞-ykuの使用
6.4 議論:経路表示手段の単機能性と多機能性
6.4.1 経路表示手段の文法的クラスと単機能性・多機能性
6.4.2 動詞pasaの多機能性
6.4.3 動詞接尾辞-ykuの多機能性
第7章 結語
7.1 本稿の発見のまとめ
7.2 本稿の理論的貢献
7.3 おわりに
参考文献
付録A 実験協力者の一覧
付録B 用語集
あとがき
索引