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レジリエンスから考えるこれからのコミュニケーション教育

編:村田 和代

紙版

内容紹介

コロナ禍で大きくコミュニケーションの有様が変容した状況で、教育も大きく変わらざるを得なかった。予期せぬ困難は、今後も起こりうることを誰しもが感じているが、本書では、教育、とりわけ言語・コミュニケーション教育を「レジリエンス」という側面から考える。今後、我々の経験をどのように生かしていくことができるかも含め多様な領域から議論する。
執筆者:松下達彦、秦かおり、池田麻衣子、村田和代、横溝紳一郎、吉田悦子、嶋津百代、熊谷由理、中村香苗、涂銘宏、チャプル・ジュリアン、岡本能里子、柳瀬陽介

目次

はじめに

第1部 コロナ禍で急速に広まったオンライン教育によって顕在化した課題

コミュニケーションの緩衝地帯「たまり場」の重要性ーコロナ禍での日本語科目、留学プログラム、コミュニケーションの場の変容から考える
松下達彦

オンライン/ハイブリッド授業における雑談の機能と役割ー大学院専門科目授業実践にみる新しい「日常」へのレジリエンス
秦かおり

学生たちはオンライン授業への変化にどのように対応したのか
池田麻衣子、村田和代


第2部 コロナ禍で急速に広まったオンライン教育によってわかった新しい可能性

大学における一般教養の英語授業がめざすべきものは何か?
横溝紳一郎

オンライン授業における英語実践からの学びー多文化とインタラクション
吉田悦子

日米大学生間のテレコラボレーションにみるレジリエンスーことばの資源の戦略的使用と距離感の交渉
嶋津百代、熊谷由理


第3部 海外の事例から学ぶ

危機を乗り越える情報伝達とレジリエンスー台湾のコロナ情報発信を例に
中村香苗、涂銘宏

レジリエンスの再評価と教育の再考ー日本とニュージーランドにおけるCOVID-19 パンデミックの体験
チャプル・ジュリアン


第4部 これからの教育で大切にすべきこととは

ウェルビーイングを目指したことばの教育ー多様性に拓かれたことばの教育の学習環境のデザイン
岡本能里子

逆境を活かす新生力(創造的レジリエンス)は授業で培えるー身体表現からの偶発的コミュニケーション
柳瀬陽介

著者略歴

編:村田 和代
龍谷大学政策学部教授
「〈つなぎ・ひきだし・うみだす〉ためのコミュニケーションデザイン」(『包摂的発展という選択―これからの社会の「かたち」を考える』、2019、日本評論社)、『シリーズ 話し合い学をつくる』1、2、3(編、2016、2018、2020、ひつじ書房)、「ビジネスミーティングにみられるユーモアから発話の権利を考える」(『発話の権利』、2020、ひつじ書房)。

ISBN:9784823411656
出版社:ひつじ書房
判型:A5
ページ数:224ページ
定価:2900円(本体)
発行年月日:2022年10月
発売日:2022年10月13日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JNM