はじめに
第1章 問題の所在
1. 本研究に至る経過
2. 本研究の目的
3. 先行研究
3.1 移住労働者の日本語習得を対象とした研究
3.1.1 インドネシア人移住労働者を対象とした研究
3.1.2 インドネシア人コミュニティでの移住労働者についての研究
3.1.3 インドネシア人以外の移住労働者を対象とした研究
3.2 海外における移住労働者の言語習得の研究
3.3 リニア(単線的)な言語習得観から多角的な言語習得観へ
3.3.1 リニアな言語習得観としての第二言語習得論
3.3.2 多角的な言語習得観としての状況的学習論
4. 第二言語習得研究における本研究の位置付け
第2章 調査の対象と方法
1. 調査の対象
2. 調査の方法
2.1 テスト法
2.1.1 語彙テスト
2.1.2 OPI
2.2 面接法(聞き取り)
2.2.1 修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)
2.3 参与観察法
2.4 質問紙法
参考資料 質問紙
第3章 大洗コミュニティ成立の経緯
1. 移住労働者の発生要因
2. 大洗コミュニティの成立と発展
2.1 移住労働者の故郷ミナハサ地方の概況
2.2 ミナハサ地方と日本との交流
2.3 大洗町と移住労働者
2.4 インドネシア人教会の存在
第4章 大洗コミュニティにおける日本語学習リソースとしての日本語教室
1. 大洗コミュニティ向けの日本語教室
1.1 日本語教室の活動
1.2 茨城大学による日本語教室
1.2.1 茨城大学大洗日本語教室の参与観察
2. 日本語教室の問題点
第5章 大洗コミュニティの移住労働者の日本語能力
1. 日本語能力の実態
1.1 語彙テストによって得られた知見
1.2 OPI による調査
2. 日本語使用の実態
2.1 労働場面の参与観察
2.1.1 農作業の現場
2.1.2 水産加工業の現場
2.2 日常生活場面の参与観察
2.2.1 教会行事
2.2.2 医療サービス受診支援
2.2.3 子どもの学校
2.2.4 役場・入管などの公共機関
2.2.5 家庭内でのやりとり
3. 日本語能力の実態の確認
第6章 大洗コミュニティの移住労働者の日本語習得過程
1. 日本語習得の促進要因
1.1 調査対象者の選択
1.2 日本語中級話者になるプロセス
1.2.1 M-GTA による分析
1.2.2 分析テーマおよび分析焦点者
1.2.3 インタビューの内容
1.2.4 分析の具体的方法
1.2.5 生成された概念
1.2.6 ストーリーライン
1.2.7 概念とカテゴリーの検討
1.3 言語学習(自律学習)による日本語習得
1.3.1 外国人力士との比較
1.3.2 日本語学習の効果
1.3.3 LQ の日本語習得の促進要因
1.4 第二言語学習の個別性モデルに関わる要因からの考察
2. 日本語習得の阻害要因
2.1 初級話者の見た日本語の世界
2.2 外在的な阻害要因
2.3 内在的な阻害要因
3. 状況的学習論から見た日本語習得過程
3.1 問題の背景
3.2 具体的な対処法
3.3 大洗コミュニティ成員を取り巻く状況
3.4 状況から読み解く日本語習得
3.5 公的支援の役割
3.5.1 共助の場としての大洗コミュニティ
3.5.2 大洗コミュニティと公的支援の現状
3.5.3 ドイツにおける在住外国人の言語学習制度
3.5.4 韓国の安山コミュニティの事例から
3.5.5 大洗コミュニティに対する公的支援への示唆
3.6 多角的な言語習得観に基づいた活動の萌芽
第7章 まとめと今後の課題
1. 本研究の意義
2. 今後の課題
謝辞
参考文献
索引