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戦中と戦後の責任

徳富蘇峰と加藤完治の場合

著:藤沢 俊昭

紙版

内容紹介

 1931年に始まる15年間のアジア・太平洋戦争。いったい誰がその責任をとったのか。
 著者は、「積極的に戦争に賛同し国民の戦争推進への協力を鼓舞した」知識人のなかから、時代を代表するジャーナリスト・徳富蘇峰(1863-1957)と満州開拓の推進者・加藤完治(1884-1967)の2人に焦点を絞る。戦中に彼らがどんな主張を展開し、敗戦後、自らの責任についてどんな思いでいたのかを描き出す。
 ―現在も、日本の支配層は構造的な無責任を続けているのではないのか? と問いかける。

目次

プロローグ

第一部 徳富蘇峰

 第一章 戦中篇――『必勝國民讀本』
  第1節 本書の構成
  第2節 皇国史観――序説
  第3節 これまでの歴史的考察──第一篇
  第4節 戦争目的と勝敗の三要素──第二篇
  第5節 勝利への方策──第三篇
  第6節 精神的戦争──結語
 第7節 考察

 第二章 戦後篇──『勝利者の悲哀』 91
  第1節 本書の構成
  第2節 幼稚な外交力と自衛戦争
  第3節 戦争放棄について
  第4節 戦争の反省
  第5節 侵略
  第6節 追放者を登用すべき
  第7節 半生の記(「讀賣新聞」)

第二部 加藤完治

 第三章 戦中篇──『日本農村教育』
  第1節 本書の構成
  第2節 農業の意義――第一篇
  第3節 農業体験と筧克彦から得たもの──第二篇
  第4節 日本精神の過大評価と国際協調の否定──第三篇
  第5節 農民魂・鍛錬の方法──第四篇
  第6節 人命軽視と満州への植民──第五篇
  第7節 日本国民高等学校(友部)の使命──第六篇
  第8節 考察

 第四章 戦後篇──「公道」
  第1節 「公道」と「御詔書を拝して」の構成
  第2節 御詔書を拝して──一億総懺悔論

エピローグ
参考文献
あとがき

著者略歴

著:藤沢 俊昭
1946年茨城県生まれ。1970年埼玉大学卒業。元高校教員。現在は翻訳に携わる。

ISBN:9784822814113
出版社:七つ森書館
判型:4-6
ページ数:184ページ
定価:1500円(本体)
発行年月日:2014年08月
発売日:2014年08月31日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNB