出版書誌データベース

高校社会科教員が、学校現場の視点を大事にしてきたから見える教育行政の矛盾したあり様。社会科教育の目標として掲げる民主的な社会の形成者となるために、社会を見る目をやしない、主体的かつ批判的な社会認識を生徒が身につけるよう努力してきた教育実践をまとめる。

まえがき

第１章　脱原発
　　１　チェルノブイリ・5年目の秋
　　２　学校のなかの被曝
　　３　『世界の情勢と原子力・エネルギー』（文部科学省）を批判する
　　４　放射能汚染問題をどう考えるか
　　５　原発問題の授業をつくる
　　６　〈原発安全神話〉崩壊、次は〈放射線安全神話〉か？

第２章　教科書問題
　　１　教科書問題を授業でとりあげる
　　２　ついに出た「皇国」教科書
　　３　失われた教育の自由
　　４　自由社版『新編 新しい歴史教科書』の問題点
　　５　育鵬社版『公民』教科書の内容とその批判

第３章　平和教育
　　１　他者の立場に立って「世界史」をみる
　　２　「昭和」の天皇制とは何であったか
　　３　ツアーはまるで「修学旅行」！
　　４　日本の学校は戦争をどう教えてきたか
　　５　高校生のための「日の丸・君が代」
　　６　ポルポト・地雷そしてユニセフ
　　７　中島みゆきでメディア・リテラシーを
　　８　全国環境教育ネットワークの夏の環境ツアー・写真アラカルト

第４章　映像と本のすすめ
　　１　原発・環境
　　２　戦争・平和
　　３　社会問題
　　４　映像トーク
　　５　本のすすめ

折々の生徒へのメッセージ

あとがき

著：吉井　友二
1953年高知県生まれ。75年早稲田大学第一文学部・東洋史学専攻卒業。76年より37年間、神奈川県立高校（金井高校・菅高校・藤沢工業高校・大和東高校・茅ヶ崎高校）に勤務し、2013年2月退職。共著に『原子力読本』1985年、『原子力読本partⅡ』1989年（東研出版）、『平和BOOK!!』1989年（公人社）、『環境教育はじめの一歩』2003年（アドバンテージサーバー）、『地球温暖化防止のための環境プログラム』2006年（環境省）、『エコ・コンビニゲーム』2009年（合同出版）、『放射線の大研究』2012年、『原子力がわかる事典』2012年（PHP）などがある。