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日本および日本人論

編:西部 邁
編:佐高 信

紙版

内容紹介

日本人の感性・過去と未来・政治と社会を問う!
日本人の感性の問題、これからの日本の行方、そして資本主義の現在――
保守とリベラルを代表する二人が、多彩なゲストとともに、
現代の日本社会の焦点となっている問題を語り合う。
世代、イデオロギー、専門分野を超えた知の対決により、生み出される新たな地平。
時代を読む羅針盤として、まさに必携の一冊。

目次

はじめに──佐高信

第1章 日本人の感性を探る──なかにし礼・田中優子・西部邁・佐高信
     「石狩挽歌」に見る北国の風景 
     歌詞に過去の「幻」が繰り返される 
     江戸のまなざしは北へと向かう 
     異国としての北海道、そして旧満洲 
     日本の中のアメリカ 
     港という外界の窓 
     「蒙古放浪歌」を歌う 
     軍歌はなぜワンパターンなのか 
     江戸時代から歌謡曲の系譜は続く 
     美空ひばりの凄さ 
     鼻歌交じりの裕次郎 
     拘置所に響く「アモーレ」 
     体験を超えて、世代を超えて 
     引揚者の特異性 
     引き継がれるということ 
     六〇年安保と「アカシアの雨がやむとき」 
     歌を歌わない哲学者は信じない 

第2章 これからの日本の行方は?──黒鉄ヒロシ・加藤陽子・西部邁・佐高信
     「歴画」はどうして生まれたのか 
     『龍馬伝』をめぐって 
     「ヒストリカル・イフ」をやりたくて漫画家になった 
     司馬さんは尾根筋を歩いた 
     言語は絵画から生まれた? 
     歴史はどこまで本当なのか 
     卑怯者は嫌い 
     今から振り返って気がつく過去をもう一回見ていく 
     「尾根筋を歩く道」はなかったか
     当時の人たちの気持ちになって推測する 
     もしアメリカと戦わなかったら
     「受忍論」の欺瞞 
     死者の声を聞くということ 

第3章 資本主義とは何か──柴山桂太・中島岳志・西部邁・佐高信
     「我が亡き後に洪水よ来れ」 
     自由放任が危機を生む 
     自由は山巓の空気に似ている 
     自民党の「勘違い」 
     絆がなければ市場経済は破裂する 
     合理的期待形成仮説という錯誤 
     自由化してもイノベーションは起きない 
     真の意味の自由は保護膜の発達とともに成り立つ 
     日本の公務員数はOECD諸国で最も少ない 
     基本的に人間存在というのは「想定外内存在」だ
     孤立化する若者たち 
     最後の頼りどころは国民自身 
     構造改革に反対した人だけがTPPに反対できる 
     橋下徹という問題 
     カーニバル化する社会 
     アメリカへの幻想で生まれた小選挙区制 
     政治家を学校で養成できるのか 
     「性急な思想」が何かを壊す 

おわりに──西部邁 

著者略歴

編:西部 邁
1930年北海道生まれ。東京大学経済学部卒業。同大学大学院経済学研究科理論経済学専攻修士課程修了。東京大学助教授、教授を経て、現在、評論家、雑誌「表現者」顧問。おもな近刊に『文明の敵・民主主義 危機の政治哲学』(時事通信社)、『日本の保守思想』『思想の英雄たち 保守の源流をたずねて』(ともにハルキ文庫)、『友情』(ちくま文庫)、『小沢一郎は背広を着たゴロツキである』(飛鳥新社)、『焚書坑儒のすすめ』(ミネルヴァ書房)、『サンチョ・キホーテの旅』(新潮社)など。
編:佐高 信
1945年山形県生まれ。慶応大学法学部卒業。高校教師、経済誌編集長を経て、現在、評論家、「週刊金曜日」編集委員。おもな近刊に『新 師弟物語』(岩波現代文庫)、『タレント文化人200人斬り』『日本の社長はなぜ責任を取らないか』(ともに毎日新聞社)、『電力と国家』(集英社新書)、『民主党の背信と小選挙区制の罪』『竹中平蔵こそ証人喚問を』(ともに七つ森書館)、『現代日本を読み解く200冊』(金曜日)、『西郷隆盛伝説』(角川文庫)など。

ISBN:9784822812553
出版社:七つ森書館
判型:4-6
ページ数:240ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2012年08月
発売日:2012年08月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB