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――オーセンティック・リーダーになるための旅のガイド――

本書の目的は、あなたが自分の人生経験を掘り下げてその本質を知ること、世の中にどう貢献できるかを明らかにすること、あなたの価値観を明確にすること、そしてあなたのリーダーシップの根底にある目的や目標を自覚することです。
オーセンティックなリーダーシップとは、自分らしさを貫き、リーダーシップの目的や目標と価値観を知り、それに従って生きることであり、リーダーシップをなにか１つのタイプに当てはめるというものではありません。あなた自身が何者なのか、そのためにあなた自身のトゥルーノース（揺るがない目標）をまずしっかりと自覚することです。そのトゥルーノースが柔軟性を与え、さまざまな環境の下で優れた成果をあげられるようになるのです。

●本書の活用方法
（１）個人で、これらの演習を完了し、リーダーシップ開発プランを作成できます。
（２）友人や新しい仲間たちとグループでワークができます。参加する一人ひとりが演習を完了したのちに、メンバーたちとオープンにそれぞれの気づきや学びについて話し合います。さらに、再度演習に戻って、他のメンバーから得た内容を踏まえて、自分の回答をアップデートするのも有益です。
グループで行う際、専門のファシリテーターにリードしてもらっても良いでしょう。グループ内の議論をガイドするなど、テーマから外れないようにしてもらいます。あるいは、仲間同士でファシリテートしあうグループを作っても良いでしょう。
（３）さらに学習を深めるために、パーソナル・コーチやメンターと一緒に本書を使うこともできます。経験豊かなパートナーに手伝ってもらえば、学びを深めたり、フィードバックをもらったり、さらにプロセスの本質や原理原則をより理解できるようになります。
（４）職場のチーム内でも使用できます。チームリーダーとして、あなた自身がそれぞれの演習プロセスでグループを導くこともできます。あるいは、プロセスの質をより高めるために、プロのチーム・ビルディング・コンサルタントやファシリテーターを採用してもいいでしょう。
（５）本編である『True North リーダーたちの羅針盤』と併用して、アカデミックな環境や組織におけるリーダー育成の基礎的教材としても使用できます。

本書は、キャリア開発のどのステージであっても、リーダーを柔軟にサポートします。たとえば、大学生や院生を含む若いリーダーたちだけでなく、中間管理職としてのリーダー、つまり基本的なリーダーシップの役割を終えて新たなステージに向かう人たちも含みます。
大規模なグループの場合には、教授、教師、あるいはリーダー育成のプロといった人たちに、演習内容の構築やグループの指導をしてもらうのもいいでしょう。また、リーダーシップ開発の教材として、大学やMBA、エグゼクティブコースなどで多くの人が使っています。

Ture North　リーダーたちの羅針盤フィールドブック
「オーセンティック・リーダー」を発揮するためのガイド

日本語版訳者　
はじめに　フィールドブックを改訂した理由
序　章 オーセンティック・リーダーシップ開発が必要な理由

第１部　リーダーシップへの旅
第１章　人生経験
第２章　道を見失う
第３章　試練

第２部　本物のリーダーになる
第４章　自己認識
第５章　価値観
第６章　スイート・スポット
第７章　サポート・チーム
第８章　公私を統合する人生

第３部　成果をあげるリーダーへ
第９章　「私」から「私たち」へ
第10章　目的・目標
第11章　エンパワーメント
第12章　あなたのリーダーシップ開発プラン
おわりに

付録A　このガイドブックの使い方
付録B　 リーダーシップ・ディスカッション・グループ（LDG）の作り方

推薦図書

著：Nick Craig
リーダーシップのコンサルティング会社、オーセンティック・リーダーシップ・インスティテュート（ALI）の代表。世界中でオーセンティック・リーダーシップ・プログラムを指導。リーダーや組織が自らの深い目的を発見し、それを実践する勇気を持てるよう支援している。ニックの洞察とアプローチは、25年にわたってトップチームやシニアのリーダーシップ・プログラム、エグゼクティブ・コーチングの経験、さらに成果に焦点を当てた変革イニシアティブの構築に携わってきたことに由来している。2014年5月号のハーバード・ビジネス・レビューに、スコット・スヌークとの共著で「From Purpose to Impact」を寄稿している。オーセンティック・リーダーシップと目的の分野における彼の研究は、GE、ユニリーバ、ウォートンのアドバンスド・マネジメント・プログラムなど、企業やアカデミックな場で活用されている。

著：Bill George
ハーバード・ビジネススクール（HBS）のシニア・フェロー。2004年から、リーダーシップについて教えている。HBSのエグゼクティブ教育プログラム「オーセンティック・リーダーシップ開発」のファカルティ・チェア、「Leading Global Enterprises」の共同議長を務める。1991年から2001年まで、世界有数の医療技術企業であるメドトロニック社の最高経営責任者を務めた。

著：Scott Snook
ハーバード・ビジネス・スクールの経営学准教授。リーダーシップとリーダー育成のコースを教えている。スコットの研究およびコンサルティング活動は、リーダーシップ、リーダー育成、変革の主導、組織システム、文化など多岐にわたる。ウェストポイントを優秀な成績で卒業後、米国陸軍工兵隊に入隊し、27年以上にわたって指揮官や幕僚の要職を歴任、2002年に退官するまで大佐の地位にあり、また米陸軍士官学校の行動科学・リーダーシップ学部の教授を務めた。レジオン・オブ・メリット、ブロンズ・スター、パープル・ヘアーズ、マスター・パラシュート・バッジなどの勲章を授与されている。