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戦後日本の産業政策に「出口戦略」はあったのか？ ガリヴァー企業IBMに対抗して国産コンピュータの普及を目的に実施されたレンタル制度の運営過程から探る意欲作

［目次］
序 章　なぜJECC依存度は低下したのか
第1章　JECCの設立――業務内容と会社形態をめぐる曲折
第2章　レンタル業務の開始と諸問題の発生――1960年代前半
第3章　JECC体制強化策の提示――電子工業審議会による検討（1964～66年）
第4章　資金確保の試みと増資をめぐる対立――1960年代後半
第5章　小型機取扱の中止と社債発行の試み――1970年前後
第6章　資金負担緩和と下取り負担緩和の試み
第7章　JECC体制強化策の模索――電子計算機自由化（1971年）対策
第8章　日立と下位メーカーの離反――1970年代
終 章　JECC依存度低下の構図
　あとがき
　図表一覧
　参考文献
　索引

序章　なぜJECC依存度は低下したのか
1. 国策コンピュータ・レンタルの担い手
2. なぜJECC依存度は低下したのか
3. JECCが直面した問題
4. 本書の構成

第1章　JECCの設立――業務内容と会社形態をめぐる曲折
はじめに
1. 電子工業振興体制の整備と国策会社設立の提案
2. レンタル代行中心の官民出資会社設立へ向けた動き
3. 大蔵省との折衝と純民間出資会社としての発足
おわりに

第2章　レンタル業務の開始と諸問題の発生――1960年代前半
はじめに
1. レンタル業務の開始――1961～62年度
2. 資金不足問題の発生――1963年度
3. 諸問題の発生――1964年度
おわりに

第3章　JECC体制強化策の提示――電子工業審議会による検討（1964～66年）
はじめに
1. 電子計算機政策部会とレンタル制度調査グループの設置（1964年11月）
2. 中間答申（1965年4月）
3. レンタル制度調査グループの調査報告
4. 最終答申（1966年4月）
5. 生産・販売検討グループの報告書
おわりに

第4章　資金確保の試みと増資をめぐる対立――1960年代後半
はじめに
1. 資金不足の小康――1965～1966年度
2. 資金不足の激化――1967～69年度
おわりに

第5章　小型機取扱の中止と社債発行の試み――1970年前後
はじめに
1. 資金不足打開と小型機取扱中止
2. メーカーの対応
3. 社債発行の試みと資金不足の解消――1970～71年度
おわりに

第6章　資金負担緩和と下取り負担緩和の試み
はじめに
1. 資金負担と下取り負担の緩和策
2. 取扱機種・中古機市場・輸出――1960年代後半
おわりに

第7章　JECC体制強化策の模索――電子計算機自由化（1971年）対策
はじめに
1. 自由化対策の模索（1971年7月7～22日）
2. 自由化対策の帰結
おわりに

第8章　日立と下位メーカーの離反――1970年代
はじめに
1. 日立・東芝・三菱電機・沖電気の離反
2. 富士通・日本電気の対応――リース会社の設立
おわりに

終章　JECC依存度低下の構図

あとがき
図表一覧
参考文献
　文献一覧
　新聞記事一覧 
索引

著：宮﨑忠恒
1976 年生まれ
2000 年　大阪大学経済学部経済学科卒業
2003 年　大阪大学大学院経済学研究科博士前期課程修了
2009 年　東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得退学
現在　茨城大学人文社会科学部准教授、博士（経済学）