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3.11以降の世界と聖書

言葉の回復をめぐって

他編著:福嶋 裕子
他編著:大宮 謙
他編著:左近 豊

紙版

内容紹介

2011年3月11日の東日本大震災は、日本人の世界観を変えた。それは聖書の読み方を変えたということでもある。3.11以降、どのように神に祈り、どのように聖書を読むか。この問いをそれぞれに問い続け、震災から5年を経て結実した、聖書学者4人による論文集。あわせて震災を経験した3人のキリスト者の証言も収録する。現場からの証言と聖書学者の聖書解釈が響き合い、「聖書を読む」ことの新しい可能性を示す。

目次

第1章 記憶と証言
 序……3.11 以降の証言と聖書 左近 豊
 証言……井形英絵、片岡輝美、川上直哉

第2章 創造から新しい創造へ─イエス、審判、そして津波・福島災害……スコット・ヘイフマン(左近 豊訳)

第3章 混沌の記憶と言葉の回復─危機を生き抜く信仰者と教会……左近 豊

第4章 嘆きの記憶と言葉の回復─哀歌におけるimprecationについて……左近 豊

第5章 絶望の記憶と言葉の回復─イエスの湖での奇跡をめぐって……大宮 謙

第6章 苦難の記憶と言葉の回復─パウロの使徒としての苦難とⅡコリント2:14-16aの重要性……スコット・ヘイフマン(左近 豊訳)

第7章 死者の記憶と共同体の回復─ヨハネ黙示録の修辞的歴史的分析……福嶋裕子

第8章 技術から見る人間の回復─プロメテウスの火と技術をめぐる聖書解釈への展望……福嶋裕子

著者略歴

他編著:福嶋 裕子
熊本大学文学部哲学科卒業、東京神学大学大学院修士課程修了、ボストン大学神学部Master of Sacred Theology修了、ハーバード大学神学部Doctor of Theology修了(専門:新約聖書と初期キリスト教の諸起源)。2003-2007年、日本聖書協会翻訳部主事補として勤務。『スタディ・バイブル』『パノラマ・バイブル』の出版に携わる。2007年より、現職、青山学院大学宗教主任・理工学部准教授。日本基督教団西片町教会協力牧師。
他編著:大宮 謙
1964年生まれ。1988年、慶応義塾大学経済学部卒業。日興証券株式会社引受部勤務を経て、1997年、東京神学大学大学院修士課程修了。日本基督教団西那須野教会牧師、同逗子教会牧師を経て、2008年より青山学院大学宗教主任・社会情報学部准教授。
他編著:左近 豊
1968年生まれ。1995年、東京神学大学大学院修士課程修了。2011年、米国プリンストン神学大学院修了(Ph.D)。前聖学院大学准教授。現在、日本基督教団美竹教会牧師。

ISBN:9784818409392
出版社:日本キリスト教団出版局
判型:A5
ページ数:210ページ
定価:1700円(本体)
発行年月日:2016年03月
発売日:2016年03月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:QRMF