幾何のはなし
改訂版
論理的思考のトレーニング
著:大村 平
紙版
内容紹介
■論理的思考の訓練に最適!
数多くの名言を残した哲学者プラトンの有名な言葉に「神は永遠に幾何学する」というものがあります。
幾何学は人類にとって最大の知的財産であるといわれます。幾何学の理論構築の過程には主観や仮説が入り込む余地は寸分もなく、「ち密」「整然」「壮大」という表現が用いられます。そのため、このような言葉をプラトンに言わしめたのでしょう。
幾何学は論理的思考の訓練に適しているという意見が多くありますが、その一方で、幾何学のおもしろさを理解するには相当な辛抱がいるともいわれています。
残念なことに、図形のおもしろさを伝える本はたくさんありますが、幾何のおもしろさを伝える本に出会うことは多くはありません。本書は、物語ふうに書き進め、あまり辛抱しなくても幾何が楽しめる本に挑戦します。
目次
第Ⅰ部 初等幾何に目を通す
1.交わらない平行線-交わる平行線もあるか
2.三角形が図形の基本-ロバが橋を渡る
3.合同から相似へー究極の幾何への登山口
4.四角形から多角形へー2つの凹角をもつ五角形を描け
5.円をめぐってー たがか丸というけれど
6.軌跡から立体図形へ―静から動へ、平面から立体へ
7.幾何で有名な定理など―メネったり、チェバったり
第Ⅱ部 いろいろな幾何と出会う
8.解析幾何の粗描ー解析幾何には美がない?
9.位相幾何への誘いードーナツはポットに化けるか
10.非ユークリッド幾何のあらましー曲がっているのはへそだけじゃない
11.射影幾何の玄関先ー王座陥落、古典幾何へ