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フランク史II メロヴィング朝の模索

著:佐藤 彰一

紙版

内容紹介

「軍閥王」が建設した「自由なる民」の王国は、度重なる分裂と統合を経て何を欧州にもたらしたのか。第一人者による初の本格的通史の第2巻。本巻では世界史の新局面のなか、初代王の征服と受洗から司教座・貴族・宮廷権力の形成まで、海を跨いだ交流を視野にダイナミックに描く。

目次

メロヴィング朝系図

はじめに

第I部 クローヴィスと初発の諸局面

第1章 クローヴィスの軌跡
1 少年クローヴィス
2 軍閥の領袖
3 カトリック受洗をめぐる問題
4 征服者への行路
5 覇者クローヴィス

第2章 軍閥王権と征服戦争の継続
1 支配領域の分割継承
2 続く「征服戦争」――南への拡大
3 テューリンゲン地方とイタリア方面への進出

第3章 国家の構造と支配実践
1 世俗統治の基礎細胞――都市伯の機能
2 司教座としてのキウィタス
3 軍隊と従士制
4 王権の性格

第II部 権力と社会のダイナミズム

第4章 分裂への道程
1 王国の再分割
2 分裂の様々な要因
3 アウストラシア・ブルグント枢軸の形成

第5章 アウストラシア・ブルグント連合の帰趨
1 グントラムヌスの単独支配
2 アウストラシアによるブルグントの併合
3 アウストラシア・ブルグント枢軸の勝利と瓦解
4 ネウストリア分王国の勝利とブルンヒルディスの最期

第6章 クロタリウス二世の統一政権
1 新たな体制
2 メロヴィング朝貴族成立の研究史
3 国内統治と対外関係

第7章 ダゴベルトゥス一世の時代
1 ダゴベルトゥス一世とアウストラシア「下位王国」
2 フランク国王ダゴベルトゥス
3 ダゴベルトゥス時代の諸問題

第III部 空洞化する国王権力

第8章 君臨する宮宰
1 シギベルトゥス三世とグリモアルドゥス
2 王妃バルティルディスとネウストリア・ブルグント王国
3 王権の婚姻戦略
4 キルデリクス二世の統一王権

第9章 アウストラシア分王国の台頭
1 エブロインの復権とその終焉
2 ピピン二世の世界
3 北海世界の展開

第10章 カール・マルテルとメロヴィング朝の終焉
1 覇権を目指すカール・マルテル
2 ライン以東とアクイタニア・プロヴァンスへの進出
3 メロヴィング朝最後の王たち

おわりに

あとがき

引用文献
図版一覧
索引

ISBN:9784815810948
出版社:名古屋大学出版会
判型:A5
ページ数:536ページ
価格:7200円(本体)
発行年月日:2022年08月
発売日:2022年08月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:NHD
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1DDF