巻頭口絵
プロローグ
1章 長江の流域へ
1 見たこともない漁法に出会う
一瞬のすれ違い
トボトボと歩く
何だ、これは
頭痛を飛び越えて
2 誰がカワウを「発見」したのか
カワウという生き方
潜るための身体
鵜吞みについて一言
適度なジェネラリスト
「鵜」というネーミングセンス
2章 手さぐりの鵜飼調査
1 地道なフィールドワークの開始
まずは船を識別する
すべての漁師に話を聞く
カワウをすべて数える
2 カワウの一日に密着
爆音のなか出漁する
カワウを放ち、漁のスイッチを入れる
放して回収し、また放つ
疲れがみえる午後のカワウ
カワウをすばやく回収し、帰港する
3 カワウがスムーズに回収される理由
近くまで戻るカワウ、迷子になるカワウ
漁師による見分け
3章 表舞台をみてまわる―カワウと生きる、カワウが活きる
1 定点調査の落とし穴
藁にもすがる
苦行である
発見の嬉しさ
まとめてみると
2 カワウの入手から死後まで
カワウの入手ルート
カワウの運び方
カワウがのる舟
カワウが食べるもの
休日のカワウ
ペリットと卵の利用
死後のカワウ
3 鳥と人がおりなす漁の技
カワウに自由に魚を獲らせる
カワウを使って魚を網に追い込む
4章 舞台裏を覗く―逃げないカワウができるとき
1 カワウと漁師の奇妙な関係
三つの着眼点
2 目を開けると人間の顔
鳴き声に導かれて
人工ふ化のプロセス 1 ―親鳥のセレクションと巣作り
人工ふ化のプロセス 2 ―交尾と産卵、めんどりによる抱卵
人工ふ化のプロセス 3 ―雛のふ化と給餌の開始
人工ふ化のプロセス 4 ―木箱や竹かごのなかでの飼育
人間を怖がらないカワウの誕生
3 二羽でいると怖さ半減?
ペアの作り方
止まり木のうえの日常
ペアでいることの意義
ペアをめぐる解釈の蓋然性
4 「一人前」になるために
逃げる若鳥を調べる
若鳥の逃げっぷり
とり込み完了の合図
追随対象の代用
5章 逃げないカワウから人間を知る―手段としての動物記
1 家畜から何を問うのか
2 なぜカワウの生殖に介入するのか
中国で野生のウミウやカワウを探すが……
カワウが人間にとり込まれる理由 1 ―馴れやすさ
カワウが人間にとり込まれる理由 2 ―産卵能力の高さ
カワウが人間にとり込まれる理由 3 ―捕食能力の高さ
とり込み、とり込まれの鳥中心生活
3 なぜ鵜飼漁が生業として成りたつのか
カワウが獲る魚の行き先
魚食文化が支える
Colum 1 君は何を語るのか
Colum 2 捕れたての淡水魚を食べる
Colum 3 写真がもつ力
エピローグ
図書と展示の案内
参考文献・データ出典
索引