まえがき
序章 人文知の脱構築—世界認識の大転換に向けて 秋道智彌
1 自然と文化の二元論と中心主義
2 アニミズムとトーテミズム
3 自然と文化の二元論を超えて
4 共生とコモンズ論
5 新しい知の構築にむけて
第I部 自然は人間に復讐するか
I 親切な獲物たち—アマゾニアの狩りにおける狩猟鳥獣のあつかい フィリップ・デスコラ
1 動植物の「人格」と意思疎通
2 動物を死に至らしめること
3 「罪悪感」のテーゼ
4 親族としての動物
第1章 クジラと人—日本人の自然観を解体する 秋道智彌
1 野生動物と人間
2 デスコラの野生動物論とクジラ
3 クジラと人の多様な関係性
4 長州捕鯨と鯨墓
5 金子みすゞと生命観
6 鯨墓からモニュメントへ
7 クジラ論から考えるデスコラの存在論
第2章 鳥人の形象論—扮装と変身 秋道智彌
1 鳥人の形象論—象徴・アイコン・儀礼
2 鳥人の実像
3 鳥人と変身の世界
4 鳥人と扮装・変換
5 鳥人イメージの伝播と変容
6 おわりに
第II部 自然は人間の友達か
II 「野生」と「馴化」 フィリップ・デスコラ
1 環境・土地の認識の仕方
2 アチュアール族における植物の「野生」と「馴化」
3 動物の「野生」と「家畜化」
4 「森」と「庭」
5 「サト」と「ヤマ」
6 「森」と「家」
7 「エクメーネ」と「エレーメ」
第3章 放牧と世界認識—東アフリカ牧畜社会の人—動物関係 波佐間逸博
1 はじめに
2 サバンナ牧畜民の日常生活
3 対他関係の独自性—個へのアテンション
4 異種間の身体コミュニケーションとしての群れ
5 重層体としての群れ、生きられる個体性
6 まとめにかえて
第4章 実験動物と神経生理学における「自然」について 池田光穂
1 自然の存在論について
2 実験動物の必要性
3 実験室のなかの動物
4 動物実験の秘義化
5 実験動物の位相—供犠とマテリアルの間
6 動物という自然の論証過程
7 結論
第III部 自然は主体性をもつか
III 自然は誰のものか フィリップ・デスコラ
第5章 デスコラのアニミズム論と逆Z形の精神史 山田仁史
1 アチュアール族の下で
2 健全なエキゾティシズム
3 存在論としてのアニミズム
4 人類精神史として
第6章 自然と主体性オギュスタン・ベルク
1 「誰」とはどういうものか
2 二元論の再検討
3 “Sujet”の多義性と危うさ
4 「自然」は natureであったのか
5 自然の主体性の外閉
6 赤ん坊は本当に「立つべくして立った」のか
7 「べく」を環世界学の立場で再考する
8 「コース」を環世界学の立場で再考する
第IV部 自然は境界を超えるか
IV 形象化のアトリエ フィリップ・デスコラ
第7章 仮面にみる自然と文化の表象 吉田憲司
1 はじめに
2 仮面の表情
3 ザンビア、チェワ社会の仮面結社「ニャウ」
4 「異界」の表象としての仮面
第8章 「形象化の人類学」の射程 下山大助
1 「自然の人類学」から「形象化の人類学」へ
2 「形象化の人類学」の理論的位相
3 「形象化の人類学」から「風景の人類学」へ
4 おわりに— 「開(ひら)かれ」としての「形象化」へ—
終章—自然と文化の脱構築から見える地平 秋道智彌
1 鳥人から考える三極モデル—自然・人間・超自然
2 野生と馴化の二元論を超えて
3 デスコラの自然主義・アニミズムをめぐって
4 形象化と風景論
5 類推主義の展開—複合体とメタ構造
6 主体性論と環境保全
あとがき
索 引