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SDGs時代のESDと社会的レジリエンス研究叢書 5

SDGs時代の評価

価値を引き出し、変容を促す営み

編著:米原 あき
編著:佐藤 真久
編著:長尾 眞文

紙版

内容紹介

本書では、「SDGs時代の評価─価値を引き出し、変容を促す営み」と題して、筆者らのミクロ実践からマクロ政策までの幅広い知見のもとで、SDGs時代の評価に関わる考察が行われてきた。各章のキーワードは、『SDGs時代における評価概念のシフト』、『評価における社会変容と個人変容の連動』、『国際協力の協働パートナーシップ』、『通域的な学び』、『発展的評価』、『ブルーマーブル評価』であった。そして、これらの論考には、価値をめぐる協働と学びの取り組みがあり、価値の問い直し、価値の意味づけ、価値の共創の取り組みへの主体的なコミットメントが見られる。

目次

はじめに SDGs時代の評価を考える
第1章 価値を引き出す評価とそのしくみ
第2節 国際開発における評価の歴史
第3節 多様化する開発評価
第4節 SDGs評価の本質
第5節 価値を引き出すしくみとしての協働型プログラム評価
第6節 おわりに:協働による学びの一環としての評価
BOX ホールコミュニティアプローチで取り組む “ESDプログラム評価”
第2章 持続可能性における評価:協働と学びをつなげる評価のしくみ
第1節 はじめに
第2節 「国連・ESDの10年」の知見:“社会変容と個人変容の連動性” を高める
第3節 持続可能性における評価のあり方:ESDに関連する評価議論に基づいて
第4節 環境省・協働取組事業と評価の取り組み
第5節 協働と学びをつなげ、評価活動を支える中間支援機能
第6節 おわりに:“社会変容と個人変容の連動性” を高める評価の営みの拡充にむけて
BOX SDGsに求められる “変革を起こす評価”
第3章 日本の対アフリカ協力事業の評価:協働パートナーシップの可能性
第1節 はじめに
第2節 SDGs下のアフリカと日本の関係
第3節 国際協力パートナーシップのガバナンスと評価:分析フレームワークの提案
第4節 日本の対アフリカ協力事業のガバナンスと評価
第5節 日本の対アフリカ協力の課題と協働パートナーシップの可能性
第6節 おわりに…… 81
BOX 1 JICA南アフリカ理数科教育支援プロジェクトの協働評価[長尾 眞文]
BOX 2 国際協働プロジェクトの外部専門家による評価
BOX 3 国際協働事業創出のための協働評価
第4章 通域的な学び:異なる風土にある主体が学び合う方法論の提案
第1節 はじめに
第2節 「SDGs時代」とはどのような時代なのか?
第3節 「文脈に応じた創造的なアプローチ」の実践のために
第4節 通域的な学びの提案
第5節 通域的な学びの実践
第6節 通域的な学びの内容
第7節 おわりに:通域的な学びの効果に関する考察
BOX ものかたり:アートスペースと地域の関わり
第5章 発展的評価を日本の文脈で考える
はじめに
第1節 発展的評価の守備範囲
第2節 アカウンタビリティと発展的評価
第3節 アダプティブ・マネジメントと発展的評価
第4節 パンデミックの文脈における発展的評価
第5節 発展的評価は発展し続ける
第6節 多様な文化的文脈の中で解釈される発展的評価
第7節 日本の文脈で解釈される発展的評価
第8節 プレモーテム
おわりに
第5章 発展的評価を日本の文脈で考える 
第6章 グローバル課題の解決における評価の役割:ブルーマーブル評価の前提と基本
第1節 はじめに
第2節 プリンシプルとは?
第3節 プリンシプルを感受概念として活用する
第4節 DEにおける評価者の役割
第5節 評価的思考
第6節 ブルーマーブル評価
第7節 おわりに
BOX ブルーマーブル評価のビジョンとブルーマーブル・ジャパンへの期待
おわりに

著者略歴

編著:米原 あき
米原 あき 編著
東洋大学 社会学部・教授。Ph.D.
京都大学、京都大学大学院教育学研究科を経て、フルブライト奨学生として米国
インディアナ大学大学院にてPh.D.(比較教育政策学、社会統計学)。国際協力機構
業務実績評価アドバイザー、内閣府 子どもの貧困対策実態把握・検証部会 委員、
横浜市教育委員会ESDコンソーシアム 委員、川崎市政策評価審査委員会 教育福祉
部会 部会長、日本評価学会 常任編集委員など歴任。専門社会調査士。インド工科
大学大学院人文社会科学研究科 客員教授(執筆当時)。教育や人間開発に関する公
共政策の評価に関心があり、国内外の地域開発・教育開発の実践現場において、
協働型プログラム評価に関するアクションリサーチに従事している。
編著:佐藤 真久
佐藤 真久 編著
東京都市大学大学院 環境情報学研究科・教授。Ph.D.
筑波大学・筑波大学大学院を経て、英国サルフォード大学大学院にてPh.D. を取得
「国連・ESDの10年」アジア太平洋地域・国連組織間諮問委員会テクニカルオフィ
サー、UNESCO-IUCNアジア太平洋地域ESD Indicator Projectガイドライン・レ
ビュー委員、UNESCOアジア太平洋地域ESDコーディネーションガイド検討委員、
環境省・協働取組事業アドバイザリー委員会委員長、(独)環境再生保全機構・地
球環境基金評価専門委員、国連大学サステイナビリティ高等研究所客員教授など
を歴任。国内外において、協働ガバナンス、社会的学習、中間支援機能などの地
域マネジメント、組織論、学習・教育論の連関に関するアクションリサーチに従事。
編著:長尾 眞文
長尾 眞文 編著
一般財団法人国際開発センター・研究顧問
一橋大学大学院経済学研究科博士課程単位修得退学。国際連合貿易開発会議
(UNCTAD)経済問題担当官、笹川平和財団主任・主席研究員、広島大学教育開発
国際協力研究センター教授、国際基督教大学客員教授、東京大学大学院新領域創
成科学研究科サステイナビリティ学グローバルリーダー養成大学院プログラム特
任教授、国連大学サステイナビリティ高等研究所客員教授・シニアプログラムア
ドバイザーを歴任。広島大学名誉教授。専門は開発学、サステイナビリティ学、
教育開発、事業評価。現在の主要な関心はアフリカと日本の大学間連携に基づく
アフリカの持続可能な開発のための専門的人材育成の支援。

ISBN:9784811906256
出版社:筑波書房
判型:A5
ページ数:187ページ
価格:2500円(本体)
発行年月日:2022年04月
発売日:2022年04月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:TQ