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戦後レジームからの脱却農政

著:田代 洋一

紙版

内容紹介

安倍政権の農政を総体として「戦後レジームからの脱却農政」と規定し、第一の問題に対しては全体像の把握に努め、第二の問題については、各制度・政策について可能な限り歴史にさかのぼって考察した。今秋が正念場になる。そのようなタイミングを見据えて本書をとりまとめた。

目次

はじめに
第1章 戦後レジームからの脱却農政の構図
はじめに
第1節 戦後レジームからの脱却農政の全体像
1.その全体像
2.安倍政権の性格とその農政
第2節 戦後レジームからの脱却農政の展開
1.アベノミクス=ポストTPP農政の展開(2013年)
2.戦後レジームからの脱却農政──規制改革会議答申(2014年)
第3節 政策決定過程の変化
1.1955年体制・自民党システム期
2.政権交代開始期
3.小泉「構造改革」期
4.「構造改革」反動期
5.民主党農政期
6.安倍政権─戦後レジームからの脱却農政
第2章 TPP交渉とグローバリゼーション
はじめに
第1節 TPP交渉を振り返る
1.TPP交渉の経過と到達点
2.日本のTPP交渉参加
3.日豪EPA大筋合意とTPP交渉
第2節 TPPとグローバリゼーション1.20世紀型と21世紀型
2.TPPにかける日米の思惑
3.ISDS条項
4.TPPの本質──多国籍企業vs.諸国民
第3章 食糧管理と生産調整政策
はじめに
第1節 20世紀の生産調整政策…
はじめに──時期区分
1.第1期(1968.77年)開始期
2.第2期(1978.86年)展開期
3.第3期(1987.95年)転換期
4.第4期(1996.2003年)弛緩期
第2節 21世紀の生産調整政策…
はじめに──時期区分
1.米政策改革と生産調整政策──自民党政権
2.米戸別所得補償政策と需給調整──民主党農政
3.ポストTPP農政の生産調整政策──自民党政権
第3節 生産調整政策の諸論点
1.なぜ生産調整政策だったのか
2.食管法と生産調整政策
3.食糧法と生産調整政策
4.食料安全保障政策としての食糧管理
5.生産調整政策の多面的機能
6.これから
第4章 直接支払政策
はじめに
第1節 日本型直接支払(多面的機能支払)
1.日本型直接支払(多面的機能支払)
2.政策評価
第2節 日本の直接所得支払政策
第5章 構造変化と構造政策
はじめに
第1節 構造変化と構造政策
1.農業構造の変化
2.政権交代下の構造政策
第2節 集落営農と農業生産法人
第6章 農地管理と農業委員会
はじめに
第1節 農業委員会の性格と業務
1.農業委員会とは何か
2.農地制度の変化と農業委員会
3.これまでの農業委員会批判
第2節 脱却農政と農業委員会・農業生産法人
1.農地中間管理機構をめぐって
2.農業委員会をめぐって
3.農業生産法人をめぐって
本節のまとめ
第7章 農業協同組合の解体的再編
はじめに
第1節 農協攻撃の思想
1.なぜ、いま、農協攻撃なのか
2.農協「改革」の狙い
第2節 農協攻撃の実相
1.総合農協の解体
2.中央会・連合会
第3節 どう跳ね返すか
1.全国連の動き
2.どう跳ね返すか──分断作戦に乗らない
終章 脱却農政と国民
あとがき

著者略歴

著:田代 洋一
1943年千葉県生まれ、1966年東京教育大学文学部卒、農水省
入省。横浜国立大学経済学部等を経て
2008年度より大妻女子大学社会情報学部教授。博士(経済学)。
自論集
『日本に農業は生き残れるか』大月書店 2001年11月
『農政「改革」の構図』 筑波書房 2003年8月
『「戦後農政総決算」の構図』 筑波書房 2005年7月
『この国のかたちと農業』 筑波書房 2007年11月
『混迷する農政 協同する地域』 筑波書房 2009年10月
『反TPPの農業再建論』 筑波書房 2011年5月
『安倍政権とTPP─その政治と経済─』(筑波書房ブックレット)等。

ISBN:9784811904504
出版社:筑波書房
判型:A5
ページ数:236ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2014年10月
発売日:2014年09月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:KCVD