出版社を探す

新スタンダード薬学シリーズ

社会と薬学(新スタンダード薬学シリーズ 第2巻)

他編:新スタ薬シリーズ編集委員会
他編:亀井 美和子
他編:有田 悦子

紙版

内容紹介

「医療人としての薬剤師」の養成に資する新たな教科書シリーズの誕生

【新スタンダード薬学シリーズ】

 


改訂コアカリに準拠


「新スタンダード薬学シリーズ」は,新モデル・コアカリ(2022年度改訂)の趣旨を適正に広く普及することを目的に新たに企画されました. 各巻は,今回の新コアカリ策定にかかわった先生方が中心に編集しています.

 


基礎・医療・臨床各領域の連携・つながりがわかる


薬剤師の業務や実践能力の礎となる「基礎薬学」の知識や技能が,薬学の他領域や臨床分野と互いにどう連携し、つながっているのかを学習者が俯瞰的に理解できるように構成・執筆されているのが特徴です.


厳選した内容


各巻とも記載内容は厳選されており,各大学で教員が自由に補足したり,フレキシブルにそれぞれの教え方で活用できる教科書になっています.

 

目次

第Ⅰ部 薬剤師の責務
 第1章 薬剤師に求められる倫理観とプロフェッショナリズム
 1・1 薬剤師に求められる倫理観
  1・1・1 なぜ倫理観が求められるのか
  1・1・2 倫理的感受性の涵養と葛藤の解決
 1・2 倫理の歴史と諸原則
  1・2・1 生命・医療倫理の歴史と諸原則
  1・2・2 研究倫理の歴史と諸原則
  1・2・3 研究者としての心得(研究公正)
 1・3 薬剤師が遭遇する倫理的課題
  1・3・1 薬剤師が守るべき倫理規定
  1・3・2 病院で遭遇する倫理事例
  1・3・3 薬局で遭遇する倫理事例
 1・4 プロフェッショナリズム
  1・4・1 プロフェッショナルとは
  1・4・2 生涯にわたって学ぶ

 第2章 患者中心の医療
 2・1 患者・患者家族の心理
  2・1・1 患者の定義
  2・1・2 疾病観と疾病行動
  2・1・3 患者の心理
  2・1・4 患者を取巻く環境としての家族
  2・1・5 医療者と患者・患者家族の関係性
  2・1・6 ライフサイクル特有の健康課題と心理状態の関連性
 2・2 患者・患者家族の多様性・個別性
  2・2・1 患者・患者家族を総合的にみる姿勢
  2・2・2 EBMとNBM
  2・2・3 患者・患者家族の多様性・個別性
  2・2・4 患者の主体的な意思決定の尊重
  2・2・5 自分らしく生きる
 2・3 患者の行動変容
  2・3・1 健康行動理論
  2・3・2 自己効力感(セルフエフィカシー)
  2・3・3 動機づけ
  2・3・4 セルフコントロール(自己管理)
  2・3・5 エンパワーメント
  2・3・6 行動変容ステージモデル
  2・3・7 認知行動療法
  2・3・8 ヘルスリテラシー

 第3章 薬剤師の社会的使命と法的責任
 3・1 薬剤師の誕生と歴史
  3・1・1 薬剤師の誕生
  3・1・2 薬剤師業務の変遷
 3・2 薬剤師の法的責任
  3・2・1 薬剤師に関わる法令
  3・2・2 薬剤師法
  3・2・3 民事責任と刑事責任
 3・3 薬剤師の社会的使命
  3・3・1 薬剤師の行動規範
  3・3・2 薬害・医療事故の防止
  3・3・3 薬剤師の活動分野と役割

第Ⅱ部 薬剤師に求められる社会性
 第4章 対人援助のためのコミュニケーション
 4・1 医療コミュニケーションの技法
  4・1・1 コミュニケーション技法を学ぶ意義
  4・1・2 コミュニケーションとは
  4・1・3 言語コミュニケーションと非言語コミュニケーション
  4・1・4 傾聴・受容・共感
  4・1・5 質問
 4・2 対人関係に関わる心理的要因
  4・2・1 他者を理解する
  4・2・2 他者と関係を築く
  4・2・3 他者との関係に影響する空間
  4・2・4 自己概念・自己評価・自尊感情
  4・2・5 自己を理解する手段
  4・2・6 患者・生活者や家族の多様性に配慮したコミュニケーション
 4・3 患者に寄り添うコミュニケーション
  4・3・1 患者・患者家族の精神的・身体的・社会的苦痛
  4・3・2 全人的な評価(精神的・身体的・社会的)
  4・3・3 ナラティブコミュニケーション
  4・3・4 患者・生活者に悪い知らせを伝える際のコミュニケーション
 4・4 リスクコミュニケーション
  4・4・1 リスクコミュニケーションとは
  4・4・2 リスク認知によるコミュニケーションギャップ
  4・4・3 患者のためのリスクコミュニケーション
  4・4・4 社会に向けたリスクコミュニケーション

 第5章 多職種連携
 5・1 多職種連携における薬剤師
  5・1・1 多職種連携の意義
  5・1・2 協働的能力としての多職種連携コンピテンシー
  5・1・3 多職種連携協働とチームビルディング
  5・1・4 実践における多職種連携協働の形態
  5・1・5 多職種連携協働に関わる各職種の役割
  5・1・6 多職種連携協働における薬剤師の役割
 5・2 相互理解のためのコミュニケーション
  5・2・1 薬に対する知識の習得と整理
  5・2・2 アサーティブコミュニケーション
  5・2・3 DESC法を活用しよう
  5・2・4 病院および薬局薬剤師のコミュニケーション
  5・2・5 医療DXについて考える
  5・2・6 誕生から看取りまで寄り添う
  5・2・7 これからの相互理解のためのコミュニケーション
 5・3 多職種連携の課題と対応
  5・3・1 多職種連携の現状と課題
  5・3・2 多職種連携の広がり
  5・3・3 多職種連携を進めるうえでの問題点と対応
  5・3・4 地域環境の変化と多職種連携
  5・3・5 多職種連携のつながる場所と薬局の役割
  5・3・6 多職種連携におけるリスクコミュニケーション
  5・3・7 医療安全と多職種連携
  5・3・8 おわりに

第Ⅲ部 社会・地域における薬剤師の活動
 第6章 地域の保健・医療
 6・1 地域の保健・医療の現状と課題
  6・1・1 健康に影響を及ぼす環境や生活習慣
  6・1・2 健康・障害・疾病の概念
  6・1・3 生活習慣病の予防と健康増進に関わる施策
  6・1・4 地域の保健・医療に関わる機関・組織
  6・1・5 都市部,山間部(へき地),離島などの地域の特性と保健・医療のニーズ
 6・2 良質な医療を確保するための枠組み
  6・2・1 良質な医療の確保と医療法
  6・2・2 医療提供の理念
  6・2・3 国・地方公共団体および医療の担い手の責務
  6・2・4 医療提供施設の定義と要件
  6・2・5 医療に関する選択の支援
  6・2・6 医療の安全確保
  6・2・7 医療提供体制の確保
  6・2・8 医療DXを活用した医療提供
 6・3 地域における薬局機能と薬剤師の役割
  6・3・1 地域に求められている薬局の機能
  6・3・2 国民の健康な生活を支える薬剤師の役割
 6・4 諸外国における薬局機能と薬剤師の役割
  6・4・1 FIP(国際薬剤師・薬学連合)
  6・4・2 米国での現状
  6・4・3 英国での現状
  6・4・4 カナダでの現状
  6・4・5 オーストラリアでの現状

 第7章 医療・介護・福祉の制度
 7・1 社会保障制度
  7・1・1 教養としての社会保障論
  7・1・2 社会保障と医療
  7・1・3 医療の提供と医療費の支払い
  7・1・4 超高齢社会における社会保障
 7・2 公的保険制度における薬剤師の役割
  7・2・1 公的医療保険制度における保険医療機関と保険薬局の役割
  7・2・2 病院の薬剤師に求められている役割
  7・2・3 薬局の薬剤師に求められている役割
  7・2・4 在宅医療における薬剤師の役割

 第8章 医療資源の有効利用
 8・1 医療保険財政の現状
  8・1・1 国民医療費とは
  8・1・2 国民医療費の推移
  8・1・3 国民医療費の内訳
  8・1・4 医薬品市場
  8・1・5 後発医薬品の普及
  8・1・6 バイオ後続品
  8・1・7 医薬品の流通と価格の問題
  8・1・8 フォーミュラリー
 8・2 医薬品の価格決定
  8・2・1 医療における薬価基準制度の役割
  8・2・2 薬価基準の概要
  8・2・3 新医薬品の価格決定方法
  8・2・4 後発医薬品の価格決定方法
  8・2・5 薬価の改定
  8・2・6 薬価基準への収載手続き
  8・2・7 医療費の中の薬剤費
 8・3 薬物療法の経済性評価
  8・3・1 なぜ薬剤師が経済評価を学ぶ必要があるのか
  8・3・2 費用と効果の両方を比べる
  8・3・3 経済性を評価する
  8・3・4 薬物療法の費用を測る
  8・3・5 薬物療法の効果を測る
  8・3・6 増分費用効果比を計算する
  8・3・7 モデルを使った分析
  8・3・8 入力データの信頼度を確認する
  8・3・9 公的医療保険における医療技術評価
  8・3・10 医療機関における経済評価

第Ⅳ部 医薬品等の規制
 第9章 医薬品開発を取巻く環境
 9・1 医薬品開発の歴史と動向
  9・1・1 医薬品開発の歴史
  9・1・2 医薬品開発の動向
 9・2 医薬品のライフサイクル
  9・2・1 医薬品開発のプロセス
  9・2・2 医薬品開発に係る臨床試験
  9・2・3 医薬品開発に係るレギュラトリーサイエンス

 第10章 医薬品等の品質,有効性及び安全性の確保と薬害の防止
 10・1 医薬品医療機器等法の概要
  10・1・1 医薬品の品質確保と薬害への対応
  10・1・2 医薬品医療機器等法の確立までの最近の課題と対応
  10・1・3 現在の医薬品医療機器等法を踏まえて
 10・2 薬局と医薬品販売業
  10・2・1 薬局
  10・2・2 医薬品販売業
  10・2・3 医薬品の定義,区分
  10・2・4 薬局医薬品,要指導医薬品,一般用医薬品の販売に従事する者
  10・2・5 登録販売者
  10・2・6 医薬品の販売時の情報提供等
 10・3 医薬品等の製造販売
  10・3・1 製造販売承認
  10・3・2 製造販売業と製造業
  10・3・3 製造販売後の安全対策
 10・4 医薬品などによる健康被害の防止
  10・4・1 健康被害救済制度
  10・4・2 薬害の防止

 第11章 医薬品等の供給
 11・1 医薬品流通の仕組み
  11・1・1 医薬品流通の仕組み
  11・1・2 地域の医薬品供給体制
  11・1・3 安定供給
 11・2 流通段階での品質確保
  11・2・1 GDP実装の経緯
  11・2・2 GDPガイドライン
  11・2・3 GDPの適用範囲
  11・2・4 今後の対応と課題
 11・3 偽造医薬品対策
  11・3・1 国内での偽造医薬品流通防止に向けた取組み
  11・3・2 世界における偽造医薬品の実態と対策

 第12章 特別な管理を要する医薬品等
 12・1 特別な管理を要する医薬品などの概要
  12・1・1 特別な管理を要する薬物の種類と健康および公衆衛生への影響
  12・1・2 薬物による規制の違い
 12・2 特別な管理を要する医薬品などの各論
  12・2・1 麻薬・向精神薬
  12・2・2 覚醒剤・覚醒剤原料
  12・2・3 大麻・あへん・指定薬物
  12・2・4 毒物・劇物

第Ⅴ部 情報・科学技術の活用
 第13章 保健医療統計
 13・1 国民の健康と医療安全を確保するための根拠となる保健医療統計資料とその利活用の重要性
  13・1・1 人口静態統計
  13・1・2 人口動態統計
  13・1・3 健康状態と受療状況
  13・1・4 医療提供体制
  13・1・5 生活習慣病と健康増進対策
 13・2 保健医療統計を取扱うための基礎知識と応用的解釈
  13・2・1 保健医療統計に用いられるデータの種類
  13・2・2 データの種類や尺度(基礎知識の整理)
  13・2・3 データ収集の方法
  13・2・4 データの記述統計,推測統計
  13・2・5 データの応用的解釈
 13・3 国内外における保健医療に関する課題の抽出と対応策の提案

 第14章 デジタル技術・データサイエンス
 14・1 未来社会における国民のニーズ
  14・1・1 未来の社会課題とデジタル技術を用いた解決への取組み
  14・1・2 2040年の日本の人口構造と医療・介護の需要の変化
  14・1・3 2040年に向けた医療・介護への国民のニーズとテクノロジーの活用
  14・1・4 Society5.0
  14・1・5 日本のヘルスケアとSociety5.0
  14・1・6 日本のヘルスケアの未来
 14・2 デジタルリテラシー
  14・2・1 デジタルリテラシーとは
  14・2・2 薬剤師に必要なデジタルリテラシーレベル
  14・2・3 情報科学技術・情報通信技術(ICT)を取扱う際に必要な情報倫理
  14・2・4 医療情報の取扱いに必要な医療情報倫理
  14・2・5 医療情報分野の関連法規とガイドライン
  14・2・6 次世代医療基盤法
 14・3 デジタル技術の活用
  14・3・1 医療現場におけるデジタル技術の活用の目的
  14・3・2 薬局でのデジタル技術の活用
  14・3・3 その他のテクノロジーの活用
  14・3・4 医療DXとは
 14・4 ビッグデータの活用
  14・4・1 ビッグデータとは
  14・4・2 医療系ビッグデータの情報源
  14・4・3 医療系データベースの種類
  14・4・4 医療系ビッグデータの活用事例と留意点
 14・5 新たな価値を創出するイノベーション
  14・5・1 新たなテクノロジー
  14・5・2 ヘルスケア分野における先端事例の紹介
  14・5・3 医療・介護分野における先端事例の紹介
  14・5・4 テクノロジーがもたらす価値
 14・6 情報科学技術の進歩と薬剤師
  14・6・1 日本におけるデジタルヘルスのフェーズの変化
  14・6・2 今後の変化
  14・6・3 薬剤師に求められること

 第15章 アウトカムの可視化
 15・1 薬剤師の活動がもたらすアウトカム
  15・1・1 時代とともに変化する役割
  15・1・2 薬剤師の活動の可視化
 15・2 アウトカムの可視化に向けた取組み
  15・2・1 社会・地域の活動を通じた取組み
  15・2・2 臨床のおける取組み
  15・2・3 研究を通じた取組み
  15・2・4 エビデンス構築と薬剤師業務への実践
 15・3 アウトカムを可視化するための研究デザイン
  15・3・1 臨床研究のデザイン
  15・3・2 臨床研究の手順
  15・3・3 リサーチクエスチョンと研究デザイン
  15・3・4 シナリオ:クリニカルクエスチョンからリサーチクエスチョンへ
  15・3・5 研究計画書作成と倫理審査
  15・3・6 フィールドと参加者募集
  15・3・7 モニタリングとデータ収集
  15・3・8 統計解析・報告
  15・3・9 まとめ


コラム1・1 倫理的感受性の涵養に役立つシネエデュケーション
コラム1・2 不正のトライアングル理論
コラム1・3 探索的研究と検証的研究
コラム1・4 QOD(クオリティ・オブ・デス)
コラム3・1 グローバルな薬学の人材育成
コラム3・2 “調剤,医薬品の供給その他薬事衛星をつかさどる”の意味
コラム3・3 薬剤師以外の者による調剤補助
コラム3・4 薬剤師による処方提案
コラム3・5 疑わしい点を確かめる=患者の安全を確認する
コラム3・6 薬剤師免許の欠格事由
コラム3・7 むかしは調剤ミスは犯罪だった
コラム4・1 共感的コミュニケーションスキル“NURSE”
コラム4・2 クライシスコミュニケーション
コラム6・1 デジタルトランスフォーメーション(DX)
コラム7・1 民間保険の役割
コラム7・2 消費税と社会保障
コラム7・3 ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ
コラム7・4 マイナンバーカードとデータヘルス
コラム7・5 全額自己負担による医学的処置(自費診療)
コラム7・6 薬剤師による居宅療養管理指導
コラム7・7 医療的ケア児に対する訪問薬剤管理指導
コラム7・8 在宅医療における薬剤師のおもな業務
コラム7・9 地域ケア会議
コラム7・10 在宅療養支援診療所における薬剤師の役割
コラム10・1 そのほかに薬局開設者が遵守すべき事項(参考)
コラム10・2 薬害を学ぼう
コラム10・3 サリドマイドの復活とリスク管理
コラム10・4 被害者の声
コラム11・1 多様化する医薬品流通
コラム11・2 薬剤師大憲章
コラム12・1 2023年12月の大麻取締法及び麻薬及び向精神薬取締法の改正について

ISBN:9784807917327
出版社:東京化学同人
判型:B5
ページ数:392ページ
定価:5200円(本体)
発行年月日:2024年04月
発売日:2024年04月04日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:MQP