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ことばは光

著:福島 智

紙版

内容紹介

永遠に続く夜と沈黙の世界。
そこに閉じ込められた私を救ったのは、母が考案した
「指点字」という新たなコミュニケーション手段であり、
それを用いて私に語りかけてくれた多くの友の存在だった。
--------------------------------------------------(本文から)

9歳で失明。18歳で失聴。世の中から隔絶された著者を救ったのは、指点字という〝ことば〟の光だった。さまざまな出会いと別れのなかで、著者のいのちに灯をともしたエピソードをつづる珠玉のエッセー集。巻末には、指点字考案者である母・令子さんとの対談も収載。

目次

Ⅰ 美しいことば
 「光」と「音」を失って
 せいいっぱいがんばれや
 重荷を一緒に持ちたい
 男版ヘレン・ケラーになりそうや
 宇宙人に会いたい
 色点字
 最高の出会い
 同じ空の下
 走らなきゃ
 二パーセントの真空
 ニューヨークのバス
 指で聞く歌
 美しいことば

Ⅱ せつなさと美しさと
 しっかり生きる
 防災とバリアフリー
 夢と希望を
 人生の杖
 生きたくても生きられなかった
 心 眼
 形式にこだわらず
 教育者の二つの陥穽
 寿 命
 水のように
 サイパンのナマコ
 母の祈り
 せつなさと美しさと

Ⅲ 命が美しいのは
 桜は散っても
 ことばよりも
 思い出はエヴァーグリーン
 身の丈にあった人生
 三診の心
 動きながら、考える
 それぞれの「光」
 自分の「人生づくり」
 負われて見たもの
 心で見る
 苦悩の意味
 人のつながりに寄り添う
 命が美しいのは

Ⅳ ことばは光

 【対談】自分を主語にして生きる
 【点字・指点字について】知性の輝きと心の豊かさ提供する「命のことば」

 あとがき
 指点字表

著者略歴

著:福島 智
福島 智(ふくしま さとし)
1962年、兵庫県生まれ。3歳で右目を、9歳で左目を失明。18歳で失聴、全盲ろうとなる。1983年、東京都立大学(現・首都大学東京)に合格、全盲ろう者として初の大学進学を果たす。1996年、金沢大学助教授、2001年、東京大学先端科学技術研究センター助教授に就任。2008年、博士号を取得し同大教授に。盲ろう者で常勤の大学教員になったのは世界初。研究分野は障害学、バリアフリー論。社会福祉法人全国盲ろう者協会理事、世界盲ろう者連盟アジア地域代表。主な著書に『渡辺荘の宇宙人』(素朴社)、『盲ろう者とノーマライゼーション』『盲ろう者として生きて』(共に明石書店)、『ぼくの命は言葉とともにある』(致知出版社)など。

ISBN:9784807305988
出版社:天理教道友社
判型:4-6
ページ数:229ページ
定価:1300円(本体)
発行年月日:2016年05月
発売日:2016年05月01日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:DNP
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:1FPJ