出版社を探す

中央大学学術シンポジウム研究叢書 12

地球社会の複合的諸問題への応答の試み

編著:新原 道信
編著:宮野 勝
編著:鳴子 博子

紙版

内容紹介

惑星地球規模となった「地球社会(Planetary Society)」で生起しつつある複合的問題の意味を理解し比較する学はいかにして可能か。異なるタイプの他者との相互理解、社会的痛苦の縮減を可能とする開発・文化・政治・経済・社会をどのように構想するのか。いま私たちがどこにいるのか、社会はどの地点にあるのか、地球社会の問題へのアプローチはいかにして可能か。本書は、異なる学問の手法を錬磨してきた社会科学者が、社会と知の転換点に立っていることを認めつつ、それぞれの分野で蓄積してきた知を結び合わせ、再構成していくための「対話的なエラボレイション」である。

目次

序章 “惑星/地球/社会”の複合的諸問題への応答の試み
    ―なぜいま社会科学を“惑星/地球/社会”から始める必要があるのか―

第Ⅰ部 地球社会のジレンマに応答する“臨場・臨床の智”
    ―フィールドワークから―
第1章 惑星社会の諸問題を引き受け/応答する“臨場・臨床の智”に向けて
    ―“惑星社会のフィールドワーク”は現代社会認識に寄与するのか―
第2章 「非常事態」を名付け直す
    ―国境地域における危機と“臨場・臨床の智” ―
第3章 移動性と領域性のジレンマを超えて
    ―コミュニティ研究における時間・場所・身体―

第Ⅱ部 相互理解と相互信頼の醸成に向けて
    ―意識調査研究から―
第4章 政治家に対する「信頼・不信」理由の探索
    ―自由回答の分析から―
第5章 「ポスト真実」時代の民主主義観
    ―マスメディアとリベラル・デモクラシーへの信頼―
第6章 有権者の政策空間の変容と参加
第7章 日常生活におけるメディアと「信頼感」
    ―日本の全国調査データをもとに―

第Ⅲ部 文化・政治の新しい秩序の構築に向けて
    ―拒否権・憐憫の情・言語の研究から―
第8章 ルソーの『ポーランド統治論』から見たヨーロッパ政治
    秩序 ―ポーランドとフランスの拒否権を対比して―
第9章 ピティエ・浩然の気・民主主義
第10章 少数言語と国際法 ―琉球語を素材にして―
補論 「地球社会の複合的諸問題への応答」における問いについて
    ―「地球社会のジレンマに応答する“臨場・臨床の智”」を中心に―

著者略歴

編著:新原 道信
中央大学社会科学研究所研究員・文学部教授
編著:宮野 勝
中央大学社会科学研究所研究員・文学部教授
編著:鳴子 博子
中央大学社会科学研究所研究員・経済学部教授

ISBN:9784805761922
出版社:中央大学出版部
判型:A5
ページ数:444ページ
価格:4400円(本体)
発行年月日:2020年01月
発売日:2020年01月25日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JB