光琳論
著:仲町 啓子
紙版
内容紹介
琳派の始祖・尾形光琳(1658-1716)について、著者永年の研究を書下ろしにて集大成する。光琳の子孫の小西家に伝わった文書・画稿類、さらには同時代の資料を元に、光琳の伝記を再考することで、彼の絵画制作に対する研鑽の跡を追った。先学の研究を参照しつつも、既知の完成作品にも新たな解釈を加え、光琳の歩んだ道を描き出すことを目的とし、その全体像を新たな視点から、かつ一貫した構想によって捉えなおす。
目次
はじめに
第一章 研究史と本書の構成
第二章 江戸時代前半の京都と尾形家の人々
第三章 絵師として立つ-公家社会への接近と光琳初期の制作-
第四章 新たなる出発と《燕子花図屏風》
第五章 光琳の江戸行きの成果と意味
第六章 晩年の造形と《紅白梅図屏風》
巻末資料 小西家旧蔵資料
あとがき