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“戦える”自衛隊へ 安全保障関連三文書で変化する自衛隊

他著:稲葉義泰
他著:JSF
他著:井上孝司

紙版

内容紹介

日本政府は防衛費を今後5年間で倍増することを発表した。これは自衛隊の創設以来、これまでにない規模の大きな変化である。なぜ、いま防衛費の大増額に踏み切ったのだろうか? そして、何をするつもりなのだろうか?
 そのヒントは、2022年12月に発表された日本の安全保障の大方針を定めた3つの文書――「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」――いわゆる「安全保障関連三文書」にある。
 本書は三文書を読み解き、日本がいまどのような状況に置かれているのか、そして自衛隊が将来の危機にどのように対処していく考えなのか、各部門の専門家たちが、イラストをまじえてわかりやすく解説する。

目次

【CONTENTS】

序章 安全保障関連三文書で日本はどう変わる? 稲葉義泰
1 三文書とは何か?
2 日本の防衛戦略は、こう変わる


第1章 スタンド・オフ防衛能力
射程三〇〇〇キロメートル――ケタ違いの長射程装備を自衛隊はどう用いるのか? 稲葉義泰

1 スタンド・オフ防衛能力とそれを実現する装備
 (1)スタンド・オフ防衛能力の概要
 (2)スタンド・オフ防衛能力の中心的な装備
 (3)スタンド・オフ防衛能力の難しさ
2 反撃能力
 (1)そもそも反撃能力とは何か?
 (2)「反撃能力」保有――政策決定にいたる流れ
 (3)反撃能力は憲法九条や専守防衛の背くのか?


第2章 統合防空ミサイル防衛(IAMD)
弾道ミサイル、極超音速兵器、無人機……空の脅威から日本を守る新たな防空態勢 JSF

1 攻防一体の概念
[解説]新たな脅威――極超音速兵器
2 弾道ミサイル迎撃
 (1)洋上配備BMD
 (2)陸上配備BMD
3 極超音速兵器迎撃
4 無人機迎撃


第3章 無人アセット防衛能力
現代戦に不可欠な「無人兵器」が、将来の自衛隊の姿をどう変えるのか?数多久遠

1 無人アセット導入の背景
 (1)無人アセットの種類
 (2)無人アセット導入による「省人化」
2 陸上自衛隊における無人アセット
3 海上自衛隊における無人アセット
4 航空自衛隊における無人アセット


第4章 領域横断作戦能力
宇宙・サイバー・電磁波――「領域」をいかに連携させるのか 井上孝司

1 領域横断作戦で「何をしたい」のか?
2 戦闘空間ごとの解説
 (1)宇宙
 (2)サイバー空間
 (3)電子戦
[解説]単なる戦闘機と思ってはいけないF-35


第5章 指揮統制・情報関連機能
「叩きたい相手」と「叩く手段」をマッチングさせる 井上孝司

1 領域横断作戦に不可欠な機能
2 JADC2 統合全領域指揮統制


第6章 機動展開能力・国民保護
東西一〇〇〇キロメートル、南西諸島への展開を支える輸送力 稲葉義泰

1 輸送能力の強化
2 国民保護


第7章 持続性・強靭化
進化を続ける自衛隊だが、足腰の部分はどうだ? 芦川淳

1 屋台骨が揺らいでいた自衛隊
2 攻撃に耐え、戦い続けられる自衛隊へ


終章 「戦うため」でなく、「戦いを避けるため」の防衛力 稲葉義泰

ISBN:9784802213578
出版社:イカロス出版
判型:4-6
ページ数:192ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2023年10月
発売日:2023年10月30日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JW