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野球を科学する

最先端のコンディショニング論

著:笠原 政志

紙版

内容紹介

科学的な情報を正しく扱うことでパフォーマンスは上がる!

球速や飛距離を伸ばすのは体重ではなく除脂肪体重
踏み込み足の膝が曲がりすぎると球速は落ちる
股関節が柔らかすぎるとランニング障害を招きやすい
肩肘の過剰なアイシングは、神経系や成長ホルモンの分泌に悪影響をおよぼす
タンパク質を摂りすぎても吸収されず、内臓疲労を引き起こす弊害もある etc

数多くの実験から導き出された、最先端のコンディショニング論が満載!

著者は、以下のように述べている。

本書は、野球というスポーツを科学的に紐解き、故障しない体作りのために必要な知識やトレーニング方法を解説するのみならず、走攻守において「そもそもどういった体の動かし方をすればいいのか?」「どんな体の動かし方が理に適っているのか?(パワーを最大限に引き出せるのか?)」を図解なども盛り込みながら、わかりやすく解説していきます。
また本書では、野球に関わるフィジカルな部分にスポットを当てるだけでなく、「根性とは?」「折れない心を作るには?」といったメンタルの部分にも科学的見地からアプローチし、その秘密を解明していきます。
私の願いは、野球をするすべての人のケガや故障を最小限に抑え、いくつになっても野球を楽しめる体作りをしてもらうことです
――本文より

目次

序章 野球選手の体を整える「コンディショニング」とは?
野球にコンディショニング科学の視点を/野球選手の体の特徴を知ろう/体脂肪率や除脂肪体重に着目した体作り

第1章 打撃を科学する
飛距離に影響を与えるスイング速度と体重の関係/除脂肪体重を増やすトレーニング/スイング速度に直結する筋力は?/打率を上げるにはスイング速度+安定性が必須/スイング速度を安定させるには? 
 
第2章 投球を科学する
球速を上げるにはどこを鍛えればいいのか?/パワー発揮からみた投手の投球速度/球速が速い投手の下半身の使い方/踏み込んだ足の筋力がピッチングを支える~並進運動から回転運動へ/「伸びるボール」の真実/コントロールのいい投手は何が違うのか?/コントロールを磨くには紙鉄砲がいい!/紙鉄砲ドリルから投球動作の変化 

第3章 走塁と守備を科学する
「速く走る」を理論立てて説明できる指導者はほとんどいない/選手は盗塁指導に関してどう感じているのか?/盗塁スタート時のもっとも速いステップ方法は?/素早いスタートダッシュに必要な要素は?/スタートダッシュをよくするには「地面を強く蹴る」/足を速くするにはどのようなトレーニングがいいのか?/守備における敏捷性について

第4章 ウォーミングアップと傷害予防を科学する
ウォーミングアップはどのくらいやればいいの?/筋肉はただ温めればいいの?/夏と冬ではウォーミングアップも変化する/実戦的なウォーミングアップ、それがスピードリハーサル脳のウォーミングアップでパフォーマンス向上 
/ウォーミングアップ中のストレッチングのやりすぎは要注意/各種ストレッチを活用し、パフォーマンスアップ!/柔軟性を高めるためのひと工夫/向上した柔軟性を維持するために必要なこと/投球障害肩予防を目的とした肩関節柔軟性測定方法/肩の故障を防止するためのチェックとエクササイズ/股関節の柔軟性がなぜ重要なのか?/投球障害予防に必要なインナーマッスルトレーニング 

第5章 疲労回復を科学する
野球選手の疲労回復(リカバリー)~スポーツ選手の疲労回復の基礎知識~/社会人野球チームにおけるリカバリーの実態/夏場の睡眠時にはエアコンを使用すべきか?/脳の疲労を取るために必要な睡眠の質と量を知ろう/疲労回復に最適なエネルギー補給とは?/アイスバス(冷水浴)の活用方法/アイシングの効果をより高めるために①/アイシングの効果をより高めるために②/疲れを取るには交代浴も有効/疲労回復に昼寝のすすめ

第6章 筋力トレーニングを科学する
筋肉を増量するための食事のポイント/筋力トレーニングの基礎知識①~トレーニングの目的と方法~/筋力トレーニングの基礎知識②~角度特性と速度特性~/瞬時発揮筋力(力の立ち上がり)を鍛えるには 

第7章 コンディショニングを科学する
夏の大会にピークを持っていく方法~ピーキングのためのテーパリングとは~/試合の日は早く起きたほうがいい?/試合会場までの長時間移動中のコンディショニング 
 
終章 折れない心、根性とは?
折れない心、根性を科学で解明/自己成長感を科学する/スポーツトレーナーの本来あるべき姿とは?/知的ベースボールプレーヤーへの道

著者略歴

著:笠原 政志
笠原政志(かさはら・まさし)。
1979年千葉県生まれ。習志野市立習志野高校野球部時代は主将を務め、国際武道大学および同大学院にてコンディショニング科学について学ぶ。
その後、鹿屋体育大学大学院博士後期課程体育学研究科を修了して、体育学の学術博士となる。
科学的知見を基にした競技力向上から傷害予防に関するコンディショニングにおける情報発信をしつつ、小学生からトップアスリートまでコンディショニングサポートを行っている。
専門はアスレティックトレーニング、コンディショニング科学。現在はNPO法人コンディショニング科学研究所理事、JSCハイパフォーマンススポーツセンターアドバイザーなどを努めている。
オーストラリア国立スポーツ科学研究所元客員研究員、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー。

ISBN:9784801923713
出版社:竹書房
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2020年08月
発売日:2020年08月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:SF