今、絵画について考える
編:長屋光枝
紙版
内容紹介
今、あらためて絵画と出会い、絵画を語るための8つのアプローチ
画家はいかにして絵画空間をつくり出し、観者はそれをどう受け止めるのか。作品の背後に潜む画家の意図に鋭く迫り、錯綜する批評言説を丁寧に読み解くことで、秘められた絵画の力を解放し、新たな美術史の姿を描き出す。
目次
はじめに
「絵画」を描く――20世紀の絵画へ 長屋光枝
ジョルジュ・ブラックの触覚的な絵画空間――木目模様の描写を巡って(1911―19年) 杉本渚
抽象の探求――カンディンスキーとマレーヴィチの〝非対象/無対象〞の絵画 大島徹也
絵画と全方位――マレーヴィチ、リシツキー、モンドリアン 沢山遼
混淆するイスム(-ismes)――1891年におけるフランス前衛画家たちの布置 亀田晃輔
点描から垣間見える死――ジョルジュ・スーラからダミアン・ハーストへ 加藤有希子
画家としてのダミアン・ハースト――「桜」シリーズにおける実践をめぐって 小野寺奈津
絵画の手 平倉圭
図版一覧