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糸玉の近代

著:鯖江秀樹

紙版

内容紹介

「驚き」を内に秘める《歴史の糸玉》
絵画や彫刻のみならず、都市や建築、商品、衣服、版画、料理、サバイバル、手仕事装丁まで……造形性をともなう「モノ」にまつわる技術をその思想とともに解きほぐす。近代によって産み落とされ、置き去りにされたものに新たな光を当てる14の扉。

目次

序――ジャコモ・バッラの「家」  

第Ⅰ部 芸術――未来派の知覚
第1章 ローマ――革命の都市/教育の革命  
第2章 動体写真という反証  
第3章 ウンベルト・ボッチョーニの彫刻、ロベルト・ロンギのエクフラシス  

第Ⅱ部 万博――うたかたの都市
第4章 ローマ万博の光と影――ジュゼッペ・ボッタイのまなざし  
第5章 建築家アダルベルト・リベラの記憶  
第6章 幻のなかの経験――ローマ万博の展示空間  

第Ⅲ部 建築――後期モダニズムの消息
第7章 イタロ・カルヴィーノ『遠ざかる家』と戦後イタリア建築史  
第8章 機能主義建築の臨界――後期モダニズムにおける人間的なるもの  
第9章 「近代運動」のパリンプセスト――トッレ・ヴェラスカとその建築論
  
第Ⅳ部 技芸――かたちの声
第10章 横井庄一考――生存のためのデザイン  
第11章 戸田ツトム考――夕まずめの眺め  
第12章 中野裕介/パラモデル考――軽やかな遊びとしてイラストレーション  
第13章 リュウ・リケツ考――Make the Print Tender  
第14章 髙畑紗依考――閃のうつし  

    図版出典 
    人名索引 

    あとがき

著者略歴

著:鯖江秀樹
1977年、姫路市に生まれる。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。博士(人間・環境学)。現在、京都精華大学准教授。専攻、近代芸術史、表象文化論。主な著書に、『イタリア・ファシズムの芸術政治』(水声社、2011年)、主な訳書に、パオロ・ダンジェロ『風景の哲学 芸術・環境・共同体』(水声社、2020年)、マリオ・ペルニオーラ『無機的なもののセックス・アピール』(共訳、平凡社、2012年)、共著に、『幻の万博――紀元二六〇〇年をめぐる博覧会のポリティクス』(青弓社、2018年)、『21世紀の哲学をひらく――現代思想の最前線への招待』(ミネルヴァ書房、2016年)、『イタリア文化55のキーワード』(ミネルヴァ書房、2015年)などがある。

ISBN:9784801006287
出版社:水声社
判型:A5
ページ数:327ページ
定価:3800円(本体)
発行年月日:2022年04月
発売日:2022年04月11日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:AGA