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モーリス・ブランショ

著:髙山花子

紙版

内容紹介

言葉が表出する場としてのレシ
モーリス・ブランショがその批評と作品を通して追求した「レシrécit」=物語とはなにか。初期から晩年までその思想をたどることにより,言葉が《出来事そのもの》として表出する空間を明らかにする。 

目次

序章 「レシ」を問うために――物語・歌・出来事
第一章  一九四〇年代のブランショ――「語り」としての「レシ」
第二章  想起なき虚無の言明――「虚構の言語」における「レシ」
第三章  「レシ」の生まれる地点――「想像的なものとの出会い」における「レシ」
第四章  来たるべき歌――マラルメとクラテュロス主義
第五章  子産みなき生成――「非連続の連続」としての「レシ」
第六章  ブランショにおける音楽と歌――両立しえないものの共存
第七章  失われた始まり――『謎のトマ』という「レシ」
終章 レシの限界――歌の残滓、誰でもない者のバラに向かって

著者略歴

著:髙山花子
北海道生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。博士(学術)。現在,東京大学東アジア藝文書院(EAA)特任助教。専攻,歌をめぐる思想史,表象文化論。主な論文に,「『瞬間』に耳を澄ますこと――モーリス・ブランショにおける声楽的概念としての『歌』」(『表象』第八号,2014年),「声が歌になるとき̶̶――苦海浄土』の音響世界」(『石牟礼道子を読む――世界をひらく/漂浪(され)く』EAA Booklet 15,2021年),訳書に,モーリス・ブランショ『文学時評1941-1944』(共訳,水声社,2021年)などがある。 

ISBN:9784801005990
出版社:水声社
判型:4-6
ページ数:296ページ
定価:3200円(本体)
発行年月日:2021年09月
発売日:2021年09月24日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:FB