本書について
はじめに
第一章 生殖の線――オフリスとキログロティス
オフリス
キログロティス
芸術係数
第二章 断片となること・断片として生きること
百刻みの刑
全体なき身体
過去にパクられる
第三章 虎と彪
虎の衣を借る狐
彪蘭またはぶんぶん
世界拒否と外部
第四章 道具としての生きもの・道具としての「わたし」
蛸工図
冴截図――たったひとつの冴えたやり方
アンパンマン再考
第五章 背中のファスナーを下ろすと人間が出る
熊を被りに極北を目指して
たまを放つ
熊奏図
残された謎
第六章 異質なものの接続――閉じることで開く
そうめんとすいか
グッピー効果――閉じて開く
第七章 なめとこ山のカワウソ
熊と小十郎の無関係性
カワウソ玉
第八章 首を擡げるアルシブラ
アルシブラ
カモノハシ
ハス
カモノハス――急上昇
第九章 皿鉢(さわち)でモービィ・ディック(往復書簡)
等身大の外部
切って繋ぐ「口直し」
シャルル・フーリエの愛の新世界
シャルル・フーリエの無限小
皿鉢料理における外部の召喚
無限小を担う藝術へ
第一〇章 あさりと古墳――存在としての懐かしさ
ウルトラ・バーチャルリアリティー
一度も現在でなかった過去
“原”存在としての懐かしさ
古墳の廃墟
風景を愛でるもの・風景に生きること
第一一章 花喰鳥(往復書簡)
テクノロジカル・メカニカル/マジカル日本画
キッチュの向こう側
ラ・ヴェネツィアーナ
絵画とベルグソンの過去
宇津の山図屏風
向こう側の抽象性
「やってくるもの」の無関係性
マジカル日本画としての中村作品
おわりに
註
特別付録 独身者の機械再考