はじめに
第1章 熱力学の基本骨格
1.1 かんたんスタートガイド
1.1.1 物質の状態を表す量と関数
1.1.2 状態量の関係をそれらの変化によって表すこと
1.1.3 エネルギーの保存:熱力学第1法則
1.1.4 自発変化の方向:熱力学第2法則
1.1.5 ガイドの終わりに
1.2 化学熱力学への橋渡し
1.2.1 化学反応と熱エネルギー
1.2.2 エネルギーで物質の変化を考える
1.3 熱力学第1法則
1.3.1 外界とのエネルギー交換による内部エネルギー変化
1.3.2 差分による表現
1.3.3 微分による表現
1.3.4 基本式
1.4 状態量
1.4.1 全微分と偏微分
1.4.2 状態量の単位
1.4.3 U (S, V )の1階偏微分と2階交差偏微分
1.4.4 示量性と示強性
1.5 熱力学特有のエネルギー
1.5.1 熱力学特有のエネルギー
1.5.2 1階偏微分と2階交差偏微分
1.5.3 ♣熱力学ポテンシャルと自然な変数
1.6 熱力学第2法則と自発変化
1.6.1 内部エネルギーによる不可逆変化の表現
1.6.2 S, V 一定の自発変化と内部エネルギーの減少
1.6.3 U, V 一定の自発変化とエントロピーの増加
1.6.4 T, V 一定の自発変化とヘルムホルツエネルギーの減少
1.6.5 T, P 一定の自発変化とギブズエネルギーの減少
1.6.6 エンタルピーとエントロピー
1.6.7 ♣自発変化と熱力学ポテンシャル
第2章 現象論的な方法
2.1 熱の出入りと熱力学状態量
2.2 熱容量
2.2.1 エンタルピーとエントロピーの計算
2.2.2 気体の熱容量と分子のかたち
2.2.3 固体の熱容量と原子の振動
2.2.4 ♠液体の熱容量
2.3 純物質の状態変化
2.3.1 蒸発
2.3.2 融解
2.3.3 ギブズエネルギーの温度変化(G–T 図)
2.3.4 ギブズエネルギーの圧力変化(G–P 図)
2.3.5 ♠過冷却,過熱と自発変化
2.3.6 P –T 平面上の相図
2.3.7 クラペイロン–クラウジウスの式
2.3.8 気液および気固相境界線
2.3.9 固液相境界線
2.4 純物質の三態以外への状態変化
2.4.1 結晶の多形転移
2.4.2 液晶相転移
2.4.3 ♠柔粘性結晶転移
2.4.4 相転移の分類
2.4.5 ♠2次相転移とエーレンフェストの式
2.4.6 ♠液体ヘリウムの超流動転移
2.4.7 ♠磁気相転移
2.4.8 ♠λ転移とピパードの式
2.4.9 ♠ガラス転移
2.5 混合物と溶液(多成分系)
2.5.1 気体同士の混合
2.5.2 液体同士の混合,固体と液体の混合
2.5.3 溶液と混合エンタルピー
2.5.4 凝固点降下と沸点上昇
2.5.5 ♠過剰モル量と部分モル量
2.5.6 ♠液液相分離
2.5.7 ♠ミセル化と疎水性相互作用
2.5.8 ♠タンパク質の変性とフォールディング
2.6 化学反応
2.6.1 反応熱と反応エンタルピー
2.6.2 標準生成モルエンタルピー
2.6.3 発熱反応,吸熱反応と自発変化
2.6.4 平衡反応と反応ギブズエネルギー
2.6.5 標準生成ギブズエネルギー
2.6.6 ♠平衡の移動とル・シャトリエの原理
2.6.7 ♠エントロピーの絶対値
2.6.8 ♠化学電池
2.6.9 ♠イオン化傾向と標準電極電位
2.7 外界から力学的な力を受ける場合
2.7.1 ♠応力
2.7.2 ♠界面張力
第3章 モデルを用いる方法
3.1 理想気体モデル
3.1.1 基本式
3.1.2 温度と圧力
3.1.3 エントロピーの温度・体積・圧力依存性
3.1.4 ポアソンの法則
3.2 気体粒子間の相互作用
3.2.1 ゲイ=リュサック–ジュールの実験
3.2.2 ジュール–トムソンの実験
3.2.3 圧縮率因子とビリアル展開
3.3 ファンデルワールス気体モデル
3.3.1 基本式
3.3.2 圧力に対する内部エネルギーとエントロピーの寄与
3.3.3 熱容量
3.3.4 ゲイ=リュサック–ジュールの実験
3.3.5 ジュール–トムソンの実験
3.3.6 臨界点
3.3.7 換算状態方程式と対応状態の原理
3.3.8 ボイル温度
3.3.9 気液相転移とヘルムホルツエネルギー
3.3.10 マクスウェルの等面積則
3.3.11 様々な軸による気液相境界線
3.3.12 気液相転移とギブズエネルギー
3.4 化学ポテンシャル
3.4.1 定義
3.4.2 部分モル量
3.5 多相系の相平衡条件
3.5.1 U, V 一定の1成分2相系
3.5.2 T, V 一定もしくはT, P 一定の1成分2相系
3.5.3 2成分2相系の場合
3.5.4 部分系の示強変数とギブズ–デュエムの式
3.5.5 ギブズの相律
3.6 理想気体の真空中への拡散
3.6.1 U, V 一定の場合
3.6.2 T, V 一定の場合
3.7 理想気体を用いた物質の混合モデル
3.7.1 U, V 一定の場合
3.7.2 T, V 一定の場合
3.7.3 T, P 一定の場合
3.7.4 混合による化学ポテンシャルの変化
3.8 擬1成分系
3.8.1 蒸気圧
3.8.2 沸点上昇と凝固点降下
3.8.3 浸透圧とファントホッフの法則
3.8.4 蒸気圧降下とラウールの法則
3.9 2成分の平衡を考える場合
3.9.1 気液平衡
3.9.2 T–x 図と蒸留の原理
3.10 理想性からのずれ
3.10.1 蒸気圧とT–x 図
3.10.2 活量
3.10.3 液液相分離
3.11 化学反応
3.11.1 平衡反応と平衡組成
3.11.2 平衡の移動とファントホッフ式による解析
3.11.3 水の電離平衡
3.11.4 弱酸の電離平衡
3.11.5 難溶性塩の溶解平衡と溶解度積
3.12 外界から摂動を受ける系
3.12.1 界面への吸着とギブズの吸着等温式
3.12.2 化学電池とネルンストの式
3.12.3 電位差測定