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サイエンス・アイ新書

ドッグファイトの科学

改訂版

知られざる空中戦闘機動の秘密

著:赤塚 聡

紙版

内容紹介

「ドッグファイト」は、戦闘機同士の空中格闘戦です。空対空ミサイルの高性能化でその機会はなくなるともいわれましたが、近年登場しているレーダーに映りにくいステルス戦闘機がより一般的になれば、至近距離でいきなり敵機と遭遇し、ドッグファイトにもつれこむ可能性が高まるとも考えられています。本書では、おもにジェット戦闘機のドッグファイトとして用いられる空中戦闘機動を科学的な視点から解説します。

目次

第1章 戦闘機の機動の基本を知る
1-01 飛行中の航空機に働く4つの力
1-02 3軸周りの運動と操縦システム
1-03 揚力と迎え角の関係、失速のメカニズム
1-04 速度と荷重の関係
1-05 飛行速度と旋回率、旋回半径との関係
1-06 空力抵抗と余剰推力
1-07 ハイGターン、サステインドGターン
1-08 ループ、エルロンロール
1-09 インメルマン・ターン、ピッチ・バック
1-10 スプリットS、スライス・バック
1-11 バレル・ロール、アンロード加速
Column01 進化する操縦システム

第2章 各種の基本戦闘機動
2-01 ドッグファイトとは
2-02 機動と保有エネルギーとの関係
2-03 機体相互の位置関係と追尾機動
2-04 ハイスピード・ヨーヨー
2-05 ロースピード・ヨーヨー
2-06 バレルロール・アタック
2-07 ブレイク・ターン
2-08 シザーズ、ローリング・シザーズ
2-09 ジンキング、スリップ
2-10 現代の攻撃機動法
2-11 現代の防御機動法
2-12 スナップロール、木の葉落とし
Column02 パイロットに加わる「G」

第3章 戦闘機に搭載される武装
3-01 ミサイルの基本構成
3-02 空対空ミサイルの種類と運用
3-03 AIM-9サイドワインダー(米)
3-04 AAM-5(日本)
3-05 AIM-7スパロー(米)
3-06 マトラSuper 530(仏)
3-07 R-27R(露)
3-08 AIM-120AMRAAM(米)
3-09 AAM-4(日本)
3-10 R-77(露)
3-11 ミーティア(欧州)
3-12 M61A1バルカン砲(米)
3-13 火器管制レーダー(FCR)
3-14 ヘッド・アップ・ディスプレイ(HUD)
3-15 電子妨害(ECM)装置
3-16 チャフ、フレア、曳航式デコイ
3-17 HOTAS:スティック(操縦桿)
3-18 HOTAS:スロットル・レバー
Column03 戦闘機搭載用レーダーの進化

第4章 戦闘機の戦い方
4-01 第一次世界大戦の空中戦
4-02 第二次世界大戦の空中戦①
4-03 第二次世界大戦の空中戦②
4-04 朝鮮戦争の空中戦
4-05 金門馬祖上空戦
4-06 ベトナム戦争の空中戦①
4-07 ベトナム戦争の空中戦②
4-08 中東戦争の空中戦
4-09 フォークランド紛争の空中戦
4-10 湾岸戦争以降の空中戦
4-11 航空(防空)作戦の一連の流れ
4-12 ①敵機の発見・識別
4-13 ②戦闘(要撃)開始
4-14 ③会敵
4-15 一撃離脱戦法
4-16 ロッテ戦術
4-17 シュヴァルム戦術
4-18 サッチ・ウィーブ
4-19 ワゴン・ホイール
4-20 フルード・フォー
4-21 アブレスト①
4-22 アブレスト②
4-23 アブレスト③
4-24 爆撃機に対する戦闘
4-25 ④離脱
Column04 エース・パイロットとは?

第5章 素朴な疑問
5-01 太陽を背にすると本当に有利?
5-02 敵機の数が自分たちよりも多いときは?
5-03 新米パイロットは編隊のいちばん後ろなの?
5ドッグファイトがいちばん強い戦闘機は?
5-05 スクランブル発進のときの手順は?
5-06 古い機体で新しい機体に勝てることはある?
5-07 航空自衛隊は格闘戦に強い?
5-08 機関砲はどのくらいの距離から撃つの?
5-09 実弾訓練はどうやっているの?
5-10 敵機にロックオンされるとわかるの?
5-11 アグレッサー飛行隊やアドバーサリー飛行隊とは?
5-12 トップガンは本当にあるの?
5-13 戦闘機パイロットになるにはどうすればいい?
5-14 緊急射出装置は絶対作動する?
5-15 ドッグファイトで窮地に陥ったらどうするの?
5-16 ステルス機の登場でドッグファイトはもうない?
5-17 地上からの攻撃にはどうやって備えているの?
5-18 空対空ミサイルはどこからでも撃てるの?
5-19 対地攻撃はどうやって行う?
5-20 対艦攻撃はどうやって行う?
Column05 離島奪還作戦で戦闘機はどう行動する?

著者略歴

著:赤塚 聡
1966年、岐阜県生まれ。航空自衛隊の第7航空団(百里基地)でF-15Jイーグルのパイロットとして勤務。現在は航空カメラマンとして航空専門誌などを中心に作品を発表するほか、執筆活動や映像ソフトの監修なども行っている。日本写真家協会(JPS)会員。おもな著書は『航空自衛隊「装備」のすべて』『ブルーインパルスの科学』『ドッグファイトの科学』(サイエンス・アイ新書)、『航空自衛隊の翼 60th』(イカロス出版)。

ISBN:9784797395051
出版社:SBクリエイティブ
判型:新書
ページ数:192ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2018年06月
発売日:2018年06月19日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN