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サイエンス・アイ新書

身近にある毒植物たち

“知らなかった”ではすまされない雑草、野菜、草花の恐るべき仕組み

著:森 昭彦

紙版

内容紹介

道の傍らや庭の隅、身近な野や山の奥でひっそりと、あるいはあでやかに伸び咲き誇る、草や花たち。いずれも美々しく、そしてときどき、なんだかおいしそう。けれど一口で昏倒に至る植物、あるいは触っただけでとんでもない事態を招く植物もあるのです。毒にも薬にもなるもの、野菜や山菜と間違えられやすいもの、よく見かけるようになった園芸植物など……。その恐ろしい世界を、詳しい記録や美麗な写真とともにご紹介します。事故を防ぐためのポイントもバッチリ解説。

<<『身近な雑草のふしぎ』(11刷)などでおなじみ、サイエンス・ジャーナリストの新作です!!>>

目次

□序章 忘れられがちな【植物の自然毒】
恐怖に震えるフランス兵――ジャガイモ
劇症衰弱型ダイエット法――インゲンマメ
万能薬ゆえの困惑――ゲンノショウコ
春の辛味注意報――セイヨウアブラナ、セイヨウカラシナ
高い薬効。意外な仕打ち――ドクダミ
花の色にご用心――ナタマメ
もったいない中毒――ユウガオ ……ほか

□第一章 致死性の身近な植物毒
難解、厄介、そして後悔――トリカブト
〝嫁殺し〟は蜜の味――ドクウツギ
息の根止める〝裸の貴婦人〟――イヌサフラン
乱獲される自殺薬――グロリオサ
吹き散らかる情報毒――イチョウ
香味豊かな絶命スパイス――シキミ
これぞシアンのしどころ――ウメ
特技は〝病院送り〟――バイケイソウ
しびれるプリマドンナ――コバイケイソウ
おいしい幻覚薬――ハシリドコロ ……ほか

□第二章 重大事故を起こす園芸植物
制御不能。踊り狂う猛毒――チョウセンアサガオ
時流にのって胃を逆流――スイセン
灼熱の針地獄――マムシグサ
その苦味でクビも飛ぶ――ヒョウタン
世界の名薬。路傍の毒草――タマスダレ
シアンのいどころ――アジサイ
遠くへ、そしてずっと遠くへ――アマチャ
育ててクラクラ、食べてフラフラ――ダリア
むかし薬草いま毒草――タバコ(ニコチアナ)
吸引される子どもたち――カラー
息の根止める魅惑の薬効――カロライナジャスミン
天国へ続く地獄の門――キョウチクトウ
テロリスト御用達の劇毒物――トウゴマ
小悪魔的な惚れ薬――スズラン(ドイツスズラン) ……ほか

□第三章 取扱い注意の身近な植物
箒と毒と家庭の守護神――アセビ
いにしえの春風の娘――アネモネ
高貴な香水はモーレツ下剤――アヤメ
恩知らずの失恋草――オダマキ
不安だらけの抗不安薬――ハナビシソウ(カリフォルニアポピー)
策略の舞台化粧――クレマチス
謎めく色彩の万華鏡――コリウス
鼻に詰めれば毛が生えますか――シクラメン
すてきにおいしい神経毒――スイートピー
穴だらけの魔法薬――セントジョーンズワート
斃れる家畜。腰抜かす毒ヘビ――デルフィニウム
南天、難転、その難点――ナンテン
あなどれぬ不可解な迷信――ノウゼンカズラ
いろんな意味でイライラするの――ハナミズキ
頭が悪くなる山菜?――フジ
鬼灯たちが照らす希望――ホウズキ
入口と出口に効くプリマ――ラナンキュラス
薬草、食草、どっこい毒草――ランタナ
あと少しの辛抱で――ルピナス
真冬のマラカス。痙攣の調べ――ロウバイ(ソシンロウバイ) ……ほか

著者略歴

著:森 昭彦
1969年生まれ。サイエンス・ジャーナリスト。ガーデナー。自然写真家。おもに関東圏を活動拠点に植物と動物のユニークな相関性について実地調査・研究・執筆を手がける。著書にサイエンス・アイ新書『身近な雑草のふしぎ』『身近な野の花のふしぎ』『うまい雑草、ヤバイ野草』『イモムシのふしぎ』(SBクリエイティブ)や『ファーブルが観た夢』(同社刊)などがある。

ISBN:9784797353457
出版社:SBクリエイティブ
判型:新書
ページ数:192ページ
定価:1000円(本体)
発行年月日:2016年06月
発売日:2016年06月17日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:PDZ
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:PST