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法と哲学新書

タバコ吸ってもいいですか

喫煙規制と自由の相剋

編著:児玉 聡
他著:奥田 太郎
他著:後藤 励

紙版

内容紹介

◆〈受動喫煙からの自由〉と〈喫煙する自由〉を多角的視点から考える「法と哲学新書」第1作。◆
喫煙者と非喫煙者は〈共生〉できるのか?喫煙はどこまで個人の自由なのか?タバコ論争を倫理学(児玉、奥田)、医療経済学(後藤)、法思想史(亀本)、法哲学(井上)の分野から、いま哲学的に問いなおす。井上達夫の「喫煙の人生論と法哲学」が熱く語りかける。

目次

『タバコ吸ってもいいですか ― 喫煙規制と自由の相剋』(法と哲学新書)
 児玉 聡(京都大学大学院文学研究科准教授) 編著

【目 次】

・はしがき

◆ 喫煙はどこまで個人の自由か ― 喫煙の倫理学〔児玉 聡〕
 1 喫煙と倫理学
 2 喫煙は個人の自由であるため公共空間で規制はしないという主張
 3 公共空間では規制し、私的空間でしか喫煙はできないという主張
 4 私的空間でも公共空間でも禁煙すべきという主張

◆ 喫煙しない自由からの闘争 ― 喫煙規制問題を倫理学する〔奥田太郎〕
 1 日本における喫煙規制の最前線
 2 喫煙規制強化は倫理的に妥当か
 3 喫煙規制強化に隠された倫理的問題

◆ 医療経済学の立場から見た喫煙と喫煙対策〔後藤 励〕
 1 経済学から見たアディクション
 2 健康被害の不確実性と個人の楽観性の違いを考慮したモデル
 3 禁煙先延ばしのモデル化
 4 個人内葛藤を考慮に入れたモデル
 5 行動経済学の発展
 6 アディクションの経済理論と喫煙対策

◆ ある喫煙者の反省文〔亀本 洋〕
 1 喫煙の自由から病気へ
 2 嫌煙権訴訟
 3 危害原理と権利
 4 公衆衛生の立場
 5 喫煙をめぐる社会情勢の変化
 6 喫煙者の現在

◆ ネオ・ピューリタニズムに抗して ― 喫煙の人生論と法哲学〔井上達夫〕
 前篇 我が〈喫煙人生劇場〉
  1 第一幕――生真面目な喫煙者
  2 第二幕――快楽主義的非喫煙者
  3 第三幕――充足的葉巻愛用者
  4 第四幕――一病息災の摂生者
 後篇 喫煙者と非喫煙者の公正な共生のために
  5 分煙の正義
  6 「分煙」の仮面をつけた「排煙」
  7 ネオ・ピューリタニズムに抗して
 結語――〈それ〉は足音も立てず忍び寄り、密かに増殖し、いつの間にか私たちを支配する

著者略歴

編著:児玉 聡
京都大学大学院文学研究科准教授
他著:奥田 太郎
南山大学社会倫理研究所教授
他著:後藤 励
慶應義塾大学経営管理研究科准教授

ISBN:9784797281514
出版社:信山社
判型:新書
ページ数:264ページ
価格:980円(本体)
発行年月日:2020年10月
発売日:2020年10月29日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JKS