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古来種野菜を食べてください。

著:高橋 一也

紙版

内容紹介

野菜って、楽しくって、
美味しくって、
でも、ちょっと切ない。

テレビ東京(「ガイアの夜明け」2016.5.10)
TBS(「EARTH Lab 次の100年を考える」2016.9.17)
などで大反響!

路上販売に始まり、古来種フェス「種市」の熱狂、
伊勢丹新宿本店での驚きの展開にいたるまで、
「あたためる八百屋」の騒がしい毎日をめぐる奮闘記。

【800年、人々が繋いできた「種」があります】
日本の風土に根付いて、驚くほど長い間、一度も途切れることなく、
つながってきた「生命」の循環。それが日本の伝統野菜たちの姿です。

しかし、いまその循環が途切れようとしています。

本書では、野菜の流通の現状、日常の食の問題、F1種や
ジーンバンクといった種の問題、有機JAS認証について、
新規就農に必要なことなど、「八百屋の目」からみえる風景
をあたたかく語っていきます。

目次

はじめに

第1章:種が大事だと言い続ける!

 ・僕の日常は食のことでずっとさわがしい(独立前)
 ・僕の中の「種」となる土台に向き合うことをはじめた(独立後)
 ・世界のオーガニック、日本のオーガニック
 ・LOVE SEED!とはwarmerwarmerの意思表明

第2章:最初に伝えておきたいことが、いくつかあって

 ・僕の意識がすべて正しいわけではないけど、あなたはどう思う?
 ・F1種の野菜のこと
 ・固定種・在来種の野菜が衰退したいくつかの理由
 ・僕が懸念していること

第3章:僕の仕事は野菜の流通、そのすべてだ――その1

 ・流通、それを語るその前に
 ・固定種・在来種の野菜を「流通の乗せ方」という視点で三つに分ける
 ・僕の仕事は流通だ:その1――マーケット「種市」
 ・僕の仕事は流通だ:その2―― ワタリウム美術館でのマーケット
 ・僕の仕事は流通だ:その3――warmerwarmerのお野菜セット
 ・これだって流通だ!――農家さんと企業をつなげること
 ・新規就農される方へ

第4章:種について僕たちが知らなかったこと
 
 ・僕たちは、四〇年前から続いている断続的な流れの中にいる
 ・そして僕は、古来種野菜という造語をつくった
 ・「野」の「菜」の「種」は旅をする
 ・種はどのように定着するの?
 ・端境期という時期がある
 ・日本が世界に誇る多様性

第5章:種まく農家と美味しい関係 

 ・美味しい関係って?
 ・農家さんと僕
 ・ある農家/野菜との出会いがすべてを変えた
  ――長崎県雲仙市の種採り農家 岩崎政利さん
 ・僕には野菜の師匠がいる
 ・それは在来野菜からのギフトだった

第6章:僕の仕事は野菜の流通、そのすべてだ――その2

 ・東京に地方の野菜を集める理由
 ・再生プロジェクトを成功させる方法
 ・百貨店で在来野菜の販売がスタートした
 ・伊勢丹新宿本店との取り組みのいくつか
 
第7章:未来への種をまく 

 ・子どもたちに伝えたいこと
 ・食のはぐくみかた――在来野菜の味覚

エピローグ:八百屋の日々

著者略歴

著:高橋 一也
1970年生まれ。高等学校卒業後、中国上海の華東師範大学に留学。
その後(株)キハチアンドエス青山本店に調理師として勤務する中
「有機野菜」と出逢う。1998年に自然食品小売業(株)ナチュラル
ハウスに入社。アメリカ「ホールフーズマーケット」、ドイツ「ベ
ーシック」等をベンチマークし、世界のオーガニック事情を捉えな
がら、同社の事業を無添加食品事業からオーガニック食品への切り
かえに推進、店舗統括、販売企画、商品部青果バイヤー等の業務か
ら取締役へ就任。売上高50億円の会社経営に携わる。

2011年3月の東日本大震災をきっかけに、同社取締役を辞任。古来
種野菜(固定種・在来種)の販売事業の構築、有機農業者支援、次
世代のオーガニック市場の開拓を目的にwarmerwarmerとして独立。

ISBN:9784794969446
出版社:晶文社
判型:4-6変
ページ数:304ページ
定価:1650円(本体)
発行年月日:2016年11月
発売日:2016年11月28日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WMPF