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大雪山

神々の遊ぶ庭を読む

編:写真文化首都「写真の町」東川町
著:清水 敏一
著:西原 義弘

紙版

内容紹介

北海道の屋根「大雪山」、その最高峰「旭岳」は北海道上川管内東川町の山である。「ふるさとの山」として誇りをもって眺めるとき、様々な人とのかかわりを通して見えてくる大切なものがある。
 登山道が整備されていなかった大正時代、困難な状況にもかかわらず旭岳に何度も登っていた女性がいた。古い新聞に「何者ぞ?!」と載った記事を手掛かりに調べていくと、「霊峰登山」という言葉が浮かんできた。その霊峰のふもとにある天人峡には、ハゴロモホトトギスという、一度聞いたら忘れられない名前の植物が自生している。この命名のいきさつと、採集された標本の行く末にもドラマが秘められていた。
 動物文学の第一人者、戸川幸夫が毎日新聞の夕刊に連載した「山のキバ王」は、広大な大雪山と東川町を舞台に繰り広げられた牧場の娘と犬の物語だが、地元ではあまり知られていない。なぜなのだろう、どうやら伏線がありそうだ。また、旭岳で事業として硫黄が採掘されていたことや、枯れ木でSOSを山中に残した遭難事故なども、今は知らない世代のほうが多くなっている。
 大雪山の忘れられたエピソード、知られざる一面を拾いあげながら書き進めたのが本書である。日本で一番早く紅葉がはじまる大雪山と人との物語を通して、写真文化首都「写真の町」東川町のことを全国の人たちに伝えたい。(にしはら・よしひろ)

著者略歴

著:清水 敏一
1933年、京都生まれ。1964年岩見沢に転住、「大雪山房」主宰。編著書に『大雪山文献書誌(全4巻)』『大雪山の父・小泉秀雄』『大町桂月の大雪山』など。
著:西原 義弘
1943年、釧路生まれ。1969年、結婚により東川町に転住。北海タイムス社勤務を経て、2012年より東川町史編集専門員。

ISBN:9784794809964
出版社:新評論
判型:4-6
ページ数:360ページ
定価:2700円(本体)
発行年月日:2015年03月
発売日:2015年03月02日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:WTL
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:WTR
国際分類コード【Thema(シーマ)】 3:1FPJ