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草思社文庫

文庫 人は皮膚から癒される

単行本版

著:山口 創

紙版

内容紹介

不調、ストレスの原因は「触れ合い」不足にあった!

人に愛情を持って触れると、お互いの脳でオキシトシンという
ホルモンが分泌され、リラックスし、ストレスが癒され、絆が深まる。
また、直接触れなくても、愛情を持って寄りそうだけで
皮膚はお互いを感じ、癒しに向けた治癒力を発揮する。
気鋭の身体心理学者が、今介護や医療の現場でも注目される
「スキンシップ」による知られざる癒しの力に迫る一冊。

<目次より>
第1章 コミュニケーションする皮膚 
第2章 触れないと皮膚は閉ざされる
第3章 病気やストレスが劇的に改善、スキンシップの驚くべき力
第4章 皮膚を拓いて、元気な自分を取り戻す

目次

第1章 コミュニケーションする皮膚 
触れなくても肌は感じている 
「直接触れ合う」と何が起こるか 
ストレスを癒す身体のメカニズム 
もっとも大事な役割は体温調節 
ストレスを感じる皮膚/皮膚を温めると心が温まる
うつ病は体温制御ができないことが原因
触覚は感情に直結している 
「寄りそう」ことで何が起こるか
動物が群れる理由
パートナーの有無による心理の変化 
自己が他者にも膨張する
皮膚が他者を判断していた
幼少期の触れ合いが人間の礎をつくる 
触れ合いの原点
温かい感触の記憶
母親と赤ちゃんの体は同調している
不安定型の人が疲れやすい理由
寂しい人は太る?

第2章 触れないと皮膚は閉ざされる
失われた皮膚の交流
人間の心理的境界はどこにあるのか
二つの境界
日本人独特の「あわい」の境界感覚
出会いの場としての境界
肌と皮膚
なぜ日本人は対人関係に悩むのか
人の「なわばり」感覚
ペリパーソナルスペースとパーソナルスペース
世界の見え方は文化に依存する
視覚優先の欧米人、触覚優先の日本人
抱きしめ細胞の存在
触覚を大切にしてきた日本の育児
日本と欧米、抱っこの違い
背中の感触が大事なおんぶ
生きづらさの原因は皮膚が閉ざされているから?
過去の親子関係から自由になるために
皮膚が拓かれている多良間島の子どもたち

第3章 病気やストレスが劇的に改善、スキンシップの驚くべき力
スキンシップが持つ癒しの力
境界が拓かれることで人は癒される
現在の介護施設と病院の難しい現状
「人の手」で触れる意味
効果が実証された触れる癒しの技法
ユマニチュード
セラピューティック・ケア
タクティールケア
スキンシップの効果が期待されるこれからの領域 
ホスピス・緩和ケア 
発達障害者へのケア
触れられるとなぜ心が癒されるのか
心理療法としての触れるケアの有効性
触れるケアは長く続けるほど効果的
たった1回の触れるケアでもOK
人間関係を改善する皮膚コミュニケーション

第4章 皮膚を拓いて、元気な自分を取り戻す
皮膚を拓いてつながりを拓く
笑うこと
卒業写真で笑顔の人は幸福になる
子どもの笑顔は温かいタッチから
心を開くこと 
人に語ることの意味
ネガティブな気分を和らげる筆記療法
皮膚を共振させること
マッサージからみる共振
カップル・親子の共振
集団の感情を利用する
感謝すること
親切にすること 
許すこと
許すことの効果
相手の立場に立つ

著者略歴

著:山口 創
山口 創(やまぐち・はじめ)
1967年、静岡県生まれ。早稲田大学大学院人間科学研究科博士課程修了。専攻は健康心理学・身体心理学。桜美林大学教授。臨床発達心理士。タッチングの効果やオキシトシンについて研究している。著書に『手の治癒力』『皮膚はいつもあなたを守ってる』(以上、草思社)、『皮膚感覚の不思議』(講談社ブルーバックス)、『子供の「脳」は肌にある』(光文社新書)、『最良の身体を取り戻す』(さくら舎)など多数。

ISBN:9784794225658
出版社:草思社
判型:文庫
ページ数:208ページ
定価:700円(本体)
発行年月日:2022年02月
発売日:2022年02月03日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP