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百姓たちの水資源戦争

江戸時代の水争いを追う

著:渡辺 尚志

紙版

内容紹介

江戸時代の村々は、稲作に不可欠な用水を確保するため、用水路からの取水をめぐって協調と対立をくり返してきた。本書では、第一部で、全国の百姓たちの水争いのパターンを概観しつつ、第二部では、大阪・藤井寺市近辺の十数カ村に焦点をしぼり、当地で江戸から300 年にわたって連綿と続いた水争いの様相を、古文書の記録をもとに分かりやすく解説。歴史好きはもちろん、農業・資源・環境問題に関心のある人にもお勧めの書!

目次

● 家康による利根川の治水工事が、関東に多くの水田を生んだ
● 田を洪水から守るための驚くべき「堤防」の技術
● 取水に有利な上流の村と、不利な下流の村の「水」をめぐる衝突
● 川の対岸の村同士の、取水口の設置をめぐる駆け引き
● 川に勝手に堰を設けての水流を操作する百姓たち
● 領主や幕府は、村々の水争いにどう対処したか?
● 明治維新は、村々の水利権のありようをどう変えたか?

著者略歴

著:渡辺 尚志
1957 年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。国文学研究資料館助手を経て、現在、一橋大学大学院社会学研究科教授。今日の日本の基礎を築いた江戸時代の百姓の営みについて研究を重ねている。著書に『百姓たちの幕末維新』『武士に「もの言う」百姓たち』(いずれも草思社)、『百姓たちの江戸時代』(ちくまプリマー新書)、『東西豪農の明治維新』(塙書房)、『百姓の力』『百姓の主張』(柏書房)などがある。

ISBN:9784794220363
出版社:草思社
判型:4-6
ページ数:272ページ
定価:1800円(本体)
発行年月日:2014年02月
発売日:2014年02月20日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KN
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:KCVD