序章 八篇編纂の意義と課題…………岸野俊彦
はじめに
第一節 七篇から八篇への「尾張藩社会」研究の進展
第二節 本書収録論文の構成と意義
おわりに
第一部 尾張藩社会の文化
第一章 三河刈谷藩医・国学者村上忠順と尾張藩社会…………岸野俊彦
はじめに
第一節 村上忠順の修学と尾張藩社会
第二節 酒井玄悦(利亮)の修学と尾張藩社会
第三節 三河と名古屋を結ぶ、尾張国愛知郡沓掛新田の伊藤両村
第四節 書状からみた忠順と尾張藩社会
第五節 村上忠順の蔵書形成と尾張藩社会
第六節 村上文庫と忠順編和歌集に見る尾張の位置
おわりに
第二章 琵琶連の活動に見る三河と尾張の狂歌界…………清水禎子
はじめに
第一節 宿屋飯盛と三河の狂歌師の交流
第二節 宿屋飯盛と尾張の狂歌師の交流
第三節 三代便々館湖静と小出弓月
第四節 四代便々館琵琶彦と五代便々館
おわりに
第三章 渡辺又日庵を中心とした渡辺半蔵家とその一族の茶の湯…………水野荘平
はじめに
第一節 渡辺半蔵家とその一族
第二節 渡辺家の諸氏と茶の湯
おわりに
第四章 尾張藩と大坂における文化的人脈 ―大坂屋敷奉行中西家を通じて― …………橋本孝成
はじめに
第一節 中西家と文化人との関わり
第二節 中西家と関わった尾張文人
第三節 歴史への視線と文化的交流
おわりに
第五章 嘉永六年における尾張藩砲術師、辻弥平と仲の江戸行きの背景について…………土井康弘
はじめに
第一節 辻家の来歴と寛政九年から文久二年まで職務を続けた辻弥平
第二節 上田帯刀による尾張藩外での西洋砲術研究計画の発案
第三節 辻仲に付属して江戸に行くことになった辻弥平
おわりに
第二部 尾張藩社会の政治・社会
第六章 尾張藩年寄渡辺半蔵家研究の現在 ―三河国寺部の領主としての意味など― …………大塚英二
はじめに
第一節 半蔵が家康からあてがわれた城地寺部とはいかなるところか
第二節 渡辺半蔵家の領主意識と尾張藩支配の影響
第三節 姻戚関係から見た渡辺家の立ち位置
第四節 渡辺半蔵家の将軍家との人格的関係
おわりに
第七章 『師崎日記』を読む ―明和九年大道寺家江戸来状留に見る家政向き― …………松田憲治
はじめに
第一節 『師崎日記』――明和九年、大道寺家江戸来状――の概要
第二節 明和九年、大道寺直長の江戸勤務の一端と家中の動向
第三節 明和九年、大道寺家の家計の実情
おわりに
第八章 石清水八幡宮社務家の家督相続と尾張藩…………竹中友里代
はじめに
第一節 相應院の出自と石清水社務家の系譜
第二節 田中家の家督相続
第三節 召清の東竹家再興とその後
おわりに
第九章 近世大名家葬地の形成と逸脱…………斎藤夏来
はじめに
第一節 形成の諸事例
第二節 逸脱の諸事例
おわりに
第十章 尾張家における「御縁家」の再興と江戸屋敷 ―琴姫の入輿をめぐって― …………白根孝胤
はじめに
第一節 江戸城殿中儀礼における御三家と大廊下席大名
第二節 九代藩主宗睦の「御縁家」再興と前田家
第三節 「御縁家」の江戸屋敷訪問と交流
おわりに
第三部 尾張藩社会と交通
第十一章 慶応期における美濃路起渡船場の運営と尾張藩…………宮川充史
はじめに
第一節 尾張藩による起渡船場の川入用手当
第二節 馬船・鵜飼船の拝借金問題
第三節 慶応四年の「御仕法御立替」願
第四節 起渡船場の一般利用
おわりに
第十二章 鳴海宿下郷家宿帳にみる大名通行と尾張藩…………種田祐司
はじめに
第一節 「鳴海宿下郷家宿帳」について
第二節 藩主の通行
第三節 成瀬家・尾張藩分家松平氏の通行
第四節 上使・縁故大名等のお迎え
第五節 朝鮮通信使・琉球使節
おわりに
第十三章 長良川水系の水運と尾張藩…………筧真理子
はじめに
第一節 長良川流域の川役所・番所・抜荷守
第二節 尾張藩による長良川筋の番所・役所
第三節 立花村と板取村
第四節 円城寺役所、岐阜奉行、鏡島湊
おわりに
第十四章 東海道脇往還「佐屋宿」考…………石田泰弘
はじめに
第一節 佐屋宿成立
第二節 佐屋宿
第三節 佐屋宿の財政と宿運営
おわりに