はじめに
【序章】ひきこもり家族の高齢化は想像以上に進んでいる
あと数年で「１００７０」を迎えるご相談者がいる
相談者は親から兄弟姉妹へ
相談を始めた当初は、資金面で問題のない家庭がほとんどだった
生活面でのサポート体制もサバイバルプランでは重要
悪質な支援業者に子どもを託さないことも重要
サバイバルプランとは、どんなプランか
■親がすべき10カ条
第1章 サバイバルプランの考え方－金融資産と固定資産の確認―
1.子どもはこの先も働けない前提で、資金計画を立てる
2.資産の棚卸をする―金融資産―
3.年間の収支を計算する
4.貯金簿で「資産の減り方」を把握する
5.余裕資金がない場合は、運用商品は避けたほうがいい
6.運用商品は、認知症になると亡くなるまで凍結される
7.70歳になったら運用商品は少しずつ換金を
8.パスワード帖の作成がおすすめ
事例1.帰国子女で日本の学校になじめず親は資産運用の失敗で行き詰まる
第2章 家の確保が、サバイバルプランのかなめ
1.「子どもが一生住める家」を確保する
2.戸建ては土地の価格を把握する
3.価格査定サイトを利用してマンションの売却価格をつかむ
4.家を売ってマンションを2部屋購入する
5.保証人がいなくても借りられる賃貸住宅がある
コラム
6.月額家賃の35％の費用で保証人の制度が利用できる
7.どうしても今の家から住み替えたくないなら
8.家を賃貸併用住宅に建て替える
9.子どもに親の介護を任せるのは無理
10.介護は情報戦、高齢者施設は元気なときから探す
11.特別養護老人ホームが安いとは限らない
事例2 裕福な親に守られて暮らし続け時間の経過とともに孤独な状態に
事例3 姉妹2人ともに働いた経験なし、土地を活用してサバイバルプランを立てる
第3章 人的ネットワークがサバイバルプランの3本柱
1.兄弟姉妹には、親のすまない気持ちを伝えておく
2.遺言書は定期的に作成する
3.成年後見制度とは
4.任意後見制度について知っておこう
5.ひきこもり地域支援センターに相談する
コラム
6.固定資産税の未納を起こさないために
事例4 先天的な障がいを持つ息子を案じ早い時期から親亡き後の準備を進める
事例5 生活保護を受給したいが先祖代々の田畑を所有
事例6 大学に入学後、2カ月足らずで退学。そのまま10年以上ひきこもる
第4章 保険・年金を活用してサバイバルプランを実現させる
1.保険金には「遺留分」がなく、受取人固有の財産にできる
2.保険金は、相続で不利になりがちな兄弟姉妹に遺す
3.生命保険信託を利用して、定期的に生活費を渡す
4発達障がいなど特定の状態の人だけが入れる保険も
コラム
5.死亡保険金には法定相続人1人につき500万円の非課税枠がある
6.親の葬式まで挙げてくれる「葬儀保険」がある
7.年金の申請免除
8.心や脳の病気で障がい年金がもらえるケースがある
9.障がい年金を貯めて、子どもの未来の生活費を作る
10.オンライン診療で障害年金につなげる
11.障害年金の振込口座からネット銀行へ自動的に資金移動を
事例7 発達障がいのある息子のために親亡き後の金銭管理に悩んでいる
事例8 武道をたしなむ屈強な男性が心を病んで退職に追い込まれる
第5章 "資産額1000万円、2000万円、3000万円ではサバイバルプランは成り立つのか"
1.80歳時に渡せる預金が1000万円だと生活保護が視野に
2.80歳時に渡せる預金が2000万円がひとつの目安に
3.キャッシュフロー表をダウンロードして自分の家の試算をしてみる
第6章 子どもに教えておくべき、ひとり暮らしの生活術
1.自炊能力があれば、月8～９万円で暮らせる
2.子どもの好みの食事を作るのは、1日1食だけに
3.ご飯の炊き方と保存の仕方を教えておく
4.１週間の食費予算は５０００円が目安
5.電気、ガス、水道の名義は、早いうちから子ども名義に
6.子ども名義の口座への振り込みは、年間１１０万円以下で
7.入浴嫌いの子どもでも、入浴習慣をつけるのは大切
8.電話ができるように練習をする
9.緊急連絡先は玄関の裏に貼っておく
10.ATMでの現金引き出しを教える
11.役所での各種手続きの仕方を教える
第7章 親の資産だけで生き抜けないときの生活保護の知識
1.生活保護の受給は、サバイバルプランの最終手段
2.財産を相続したら、保護費の返還を求められた
3.生活保護費の返還で、医療費は10割返還になる
4.消えた年金をもらったら、生活保護費を返還
5.誰が、申請に付き合うのか事前に検討しておく
6.同行する親族がいなければ、第三者を見つけて費用を払っておく
事例9 職場でのパワハラで退職。父親との関係が悪く、ひとり暮らし中
