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移動貧困社会からの脱却

免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット

編著:楠田 悦子

紙版

内容紹介

痛ましい高齢ドライバーの自動車事故
免許返納したくても代わりの移動手段がない
家族が送迎する「家族タクシー」は限界
冷遇される車いすやベビーカー
完全自動運転の実用化はまだまだ先!
乗り物は格段に進歩しているが実は移動貧困な日本社会。
しかし、それを不幸なこととして嘆くより、新たな成長マーケットとして
生かしていく方策を国民的レベルで考えることが必要だ。

本書は、歳を重ねても障害があっても安全で自由な移動に困らない
心豊かな暮らしと社会のための「モビリティ(移動手段)」について
問題提起し具体的な解決策を示す!"

【執筆者】高齢者事故からモビリティを考える会(五十音順)
内海  潤  自転車活用研究会事務局長
楠田 悦子  モビリティジャーナリスト
鴇田 修一  早稲田大学総合研究機構システム競争力研究所招聘研究員
御子柴慶治  日本自転車文化協会
三石 茂樹  矢野経済研究所

目次

序 章 痛ましい高齢ドライバーの自動車事故

第1章 移動貧困社会とは何か?
第1節 乗り物は格段に進歩しているが……/第2節 高齢者の自動車事故と運転免許返納問題/第3節 弱者保護の意識を欠いた日本のドライバーと道路事情/第4節 冷遇される車いすやベビーカー

第2章 危機的な移動手段
第1節 クルマだけに頼った暮らし/第2節 変わる家族のかたち、「家族タクシー」の限界/第3節 公共交通が使えない移動難民

第3章 自動運転は「万能薬」か?
第1節 自動運転の現状と可能性/第2節 完全自動運転の実現にはまだまだ時間がかかる/第3節 自動運転の利活用を目指した実証事例

第4章 移動貧困社会を乗り越える
第1節 移動のために備えて歳を重ねる時代/第2節 一人一人の身体機能や生活に合わせた移動を考える/第3節 自転車を生活交通の中心に/第4節 電動スローモビリティをうまく使おう/第5節 安全な道路は地域でつくる/第6節 世界の潮流はクルマ中心からヒト中心へ/第7節 自家用車に頼らない暮らしを目指す「ヒトのMaaS」/第8節 移動しないという選択

あとがき

著者略歴

編著:楠田 悦子
モビリティ・ジャーナリスト。兵庫県生まれ。心豊かな暮らしと社会のための、移動手段・サービスの高度化・多様化と環境について、分野横断的、多層的に国内外を比較し、社会課題の解決に向けて活動を行っている。農村部の親族や近所のつながりの強い地域で育つ。姉が重症心身障害者で、スイス留学やカンボジア途上国開発を通じて、日本の社会はこれからどうあるべきかを考えることがいつしか仕事に。自動車新聞社モビリティビジネス専門誌『LIGARE』初代編集長を経て、2013年に独立。「東京モーターショー2013 スマートモビリティシティ2013」編集デスク、国土交通省の「自転車の活用推進に向けた有識者会議」「交通政策審議会交通体系分科会第15回地域公共交通部会」「MaaS関連データ検討会」、SIP第2期自動運転(システムとサービスの拡張)ピアレビュー委員会などの委員を歴任。著書に「最新 図解で早わかり MaaSがまるごとわかる本 」(ソーテック社2020年)がある。

ISBN:9784788717152
出版社:時事通信社
判型:4-6
ページ数:256ページ
定価:1600円(本体)
発行年月日:2020年12月
発売日:2020年12月10日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:KNG
国際分類コード【Thema(シーマ)】 2:TRC