叢書セミオトポス 7
ひとはなぜ裁きたがるのか
判定の記号論
編:日本記号学会
内容紹介
◆いまや判定のスペクタクル化?!◆
裁判員制度が導入されて、法廷が市民に開放され、法廷の劇場化、死刑判定の荷の重さなどが言われ、「判定」の問題はいまや一般市民にとっても他人ごとではなくなってきました。従来から、スポーツにおけるサイボーグ化・ドーピング問題、あるいはテクノロジーの発達にともなう生死の判定などは言われていましたが、あの震災・原発事故のあとでは、放射能汚染の判定、住民退去・復帰の判断など、ひとはいたるところで判断・判定を迫られる状況になってきました。しかし、「判定」とはいったい何でしょう。人が人を裁くことは可能なのでしょうか。「判定過剰」ともいわれる現況のなかで、変容する判定を、記号論的アプローチを駆使して多面的・根源的に問う意欲的特集です。
今回から、日本記号学会の機関誌をお引き受けすることになりました。読んで面白い内容にしていきたいと思います。よろしくお願いいたします。
目次
ひとはなぜ裁きたがるのか─目次
刊行によせて 吉岡 洋
ひとはなぜ裁きたがるのか―判定過剰の現在と判定の変容 前川 修
Ⅰ 判定の思想をめぐって―?最後の審判?から生命の判定まで
判定の思想―《最後の審判》から生命の判定まで岡田温司
対論 判定の思想をめぐって 岡田温司×檜垣立哉
対論を終えて 檜垣立哉
Ⅱ 揺れる法廷?―メディア・言葉・心理
裁判員制度における判定―集団意思決定の観点から 藤田政博
「言葉」から見た裁判員制度 堀田秀吾
裁判員制度における判定の論理―メディアの観点から 山口 進
討議 裁判員制度における〈判定〉をめぐって 藤田政博×堀田秀吾×山口 進
Ⅲ スポーツにおける判定をめぐって
近代スポーツの終焉?―判定の変容、裁かれる身体の現在 稲垣正浩
対論 スポーツの危機?/判定の危機? 稲垣正浩×吉岡 洋
Ⅳ 記号論の諸相
杜鵑の聞き方─「リヒト」バッシングの分析 木戸敏郎
自然的記号と対称性─自然科学におけるシンメトリー 坂本秀人
研究論文 ミラン・クンデラの『冗談』とファウスト・モチーフの関係性
―数字と名前のシンボル分析 渡辺 青
研究論文 折口信夫の言語伝承考 岡安裕介
資料 日本記号学会第三〇回大会について
あとがき 前川 修
執筆者紹介
日本記号学会設立趣意書
装幀―岡澤理奈
ひとはなぜ裁きたがるのか─目次
刊行によせて 吉岡 洋
ひとはなぜ裁きたがるのか―判定過剰の現在と判定の変容 前川 修
Ⅰ 判定の思想をめぐって―?最後の審判?から生命の判定まで
判定の思想―《最後の審判》から生命の判定まで岡田温司
対論 判定の思想をめぐって 岡田温司×檜垣立哉
対論を終えて 檜垣立哉
Ⅱ 揺れる法廷?―メディア・言葉・心理
裁判員制度における判定―集団意思決定の観点から 藤田政博
「言葉」から見た裁判員制度 堀田秀吾
裁判員制度における判定の論理―メディアの観点から 山口 進
討議 裁判員制度における〈判定〉をめぐって 藤田政博×堀田秀吾×山口 進
Ⅲ スポーツにおける判定をめぐって
近代スポーツの終焉?―判定の変容、裁かれる身体の現在 稲垣正浩
対論 スポーツの危機?/判定の危機? 稲垣正浩×吉岡 洋
Ⅳ 記号論の諸相
杜鵑の聞き方─「リヒト」バッシングの分析 木戸敏郎
自然的記号と対称性─自然科学におけるシンメトリー 坂本秀人
研究論文 ミラン・クンデラの『冗談』とファウスト・モチーフの関係性
―数字と名前のシンボル分析 渡辺 青
研究論文 折口信夫の言語伝承考 岡安裕介
資料 日本記号学会第三〇回大会について
あとがき 前川 修
執筆者紹介
日本記号学会設立趣意書
装幀―岡澤理奈
ISBN:9784788512948
。出版社:新曜社
。判型:A5
。ページ数:244ページ
。定価:2800円(本体)
。発行年月日:2012年05月
。発売日:2012年05月18日
。国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:VSP。