御者(エル・コチェーロ)
人生の知恵をめぐるライブ対話
著:ホルヘ・ブカイ
著:マルコス・アギニス
他訳:八重樫 克彦
紙版
内容紹介
現代アルゼンチンを代表する心理臨床家ブカイと、精神分析家であり作家でもあるアギニスが、アルゼンチンや近隣国の諸都市を巡り、人々と女性、差別、家族、成功、孤独、危機、幸せ、暴力、愛など重要な人生の問題について率直に語り合った対話の記録です。アルゼンチンと言えば地球の反対側の遠い国ですが、本書を読めば分かるとおり、社会が直面している危機も人々の苦悩も、驚くほど日本と共通しています。しかしそれ以上に本書を私たちにとって興味深いものにしているのは、全体に一貫して流れる、豊かなユーモアと人間性への深い信頼でしょう。日本の読者にも違和感なく、人生の困難と知恵について思いを巡らす豊かな時間をもたらしてくれる本です。ブカイには『寓話セラピー』、アギニスには『マラーノの武勲』などの邦訳書があります。
目次
はじめに
イントロダクション
ライブ対話 1 ロサリオ
1 社会における女性の新たな役割
2 相違・別離・不実
ライブ対話 2 メンドーサ
1 忠実と信頼
2 真の家族とは
3 成功か、成功主義か
ライブ対話 3 マル・デル・プラタ
1 個の危機
2 孤独
3 罪
ライブ対話 4 ブエノスアイレス
1 幸せの探求
2 社会の暴力
3 身体礼讃
ライブ対話 5 プンタ・デル・エステ
1 愛……その言葉が意味するもの
2 家庭内暴力と依存症
ライブ対話 6 コルドバ
1 マス・メディアの機能
2 知識人たちの果たすべき役割
3 現代社会における価値観の危機
訳者あとがき
訳注